3月11日に解禁される湘南しらす漁を取りまとめる「神奈川県しらす船曳き網漁業連絡協議会」会長 堀江 一さん 秋谷在住 61歳
「漁師の直売」が一番の魅力
○…今日、3月11日は「湘南しらす」の解禁日だ。毎年この日から市内の産地である長井・佐島・秋谷の直売所前では真っ白に湯気が立ち上る釜揚げや、天日干しの光景が繰り広げられ、浜辺は「朝獲れのしらす」を求めて訪れる多くの客で賑わう。身がデリケートで、鮮度保持が命のしらす漁。相模湾沿いに現在30軒あるこの漁業者を取りまとめる協議会の二代目会長を10年間務めている。
○…平成元年の同会発足当初はしらすをより素早く傷つけずに獲る漁具・漁法を会員皆で検討・導入した。近年は漁業者同士の情報交換だけでなく、「より多くの人にしらすの魅力を伝えたい」とこの普及・PRにも力を注いでいる。一昨年からはホームページ「湘南しらす★情報局」を開設し、WEB上でも生産者や生産現場が見える関係作りを積極的に行ってきた。その甲斐あってかこの2年でメディア取材が3倍に増えたという。また昨年は、漁師の家で日々食べられているしらす料理を冊子にまとめた「湘南しらすを100倍楽しむレシピ」を創刊。現在、各直売所で好評配布中だ。
○…生まれ育ちも秋谷。しらす漁師の父親の背中を見て育ったが子ども時代は漁に出ることはなく、日本大学水産学科に進学。卒業後は神奈川県信漁連で4年間会社勤めをした。しかし「肉体的な疲れは寝て治ってもよ、精神的な疲れは寝ても治んなくてな。漁師の方が合っていると思った」と26歳で辞め、父と弟と共にしらす漁を始め35年。今も娘婿と二人で漁に出る。
○…「漁師がその日獲ったしらすをその日に加工し、お客さんはその当日に生産者が見える直売所で買えるというのが、湘南しらすならではの魅力」と胸を張る。「『鮮度はどこも抜群』と、一緒だが店によって煮方や塩加減など加工法が違う。でもこだわりはどの店も一番だからお客さんが口に合う店を探して楽しんでくれたらいい」としらすへの愛情たっぷりに語ってくれた。
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