トンボ池の整備に取り組む「くりはまトンボクラブ」の代表 増田 正義さん 若宮台在住 71歳
言葉より実践主義
○…指を差し出すと止まってきそうなほど、十数匹のトンボが元気に飛び交っている。鳥も水浴びに降り立つ。ここは、くりはま花の国の入口そばにある「(仮称)トンボ池」。草が生い茂っていたかつての雨水調整池を去年整備。花の国の湧き水をポンプ給水するなどで、水生動物が生息できる池として復活させた。周囲50mのこの池に、多くの昆虫や植物を見ることができる。キャッチフレーズは「久里浜の小さな自然を見つけ、育て、守る」ことだ。
○…原風景は幼少時代。ビルや団地も無かった久里浜は「ガランとしたところでした」と振り返る。だが、自然環境は豊かだった。富士山がくっきり見えるくらい空気が澄み、秋には数え切れないほどの赤とんぼが飛び回っていたという。しだいに開発が進むと、そうした風景も無くなっていった。「今の子どもたちにもトンボを見せてあげたい」。池の整備を始めたのは、その純粋な思いからだ。数カ月でオニヤンマやシオカラトンボなどが飛来。「ビックリしたのと同時に、嬉しかったです」と目を輝かせる。
○…目を向けるは地元だけではない。横須賀災害ボランティアネットワーク会員という顔をもち、先月はボランティアバスで岩手県の被災地にも赴いた。現地では、津波の被害を受けた住宅のガレキ撤去などにあたった。印象に残ったのが、現地の人々の誠実さだという。「言葉よりも実践主義」をモットーに、今後も足を運び被災者に寄り添う。
○…差し出す名刺には「マスGと、呼んでください」と記している。茶目っ気あるマスGのもうひとつの顔がカメラマン。現役時代は電気メーカーに勤務する傍ら、趣味で約50年間続けてきた。今も市内のイベントなどを訪れてはカメラを構える。動きが早いトンボの撮影もお手の物。次なる目標はこの池にホタルを生息させることだそう。愛用の250CCバイクにカメラを積み、今日もマスGは現場に出かける。
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