神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
横須賀版 公開:2011年11月18日 エリアトップへ

三浦学苑 悔しさ胸に、雪辱誓う 全国高校サッカー県予選準優勝

スポーツ

公開:2011年11月18日

  • LINE
  • hatena
試合終了直後の表彰式。悔しさをこらえて整列
試合終了直後の表彰式。悔しさをこらえて整列

 神奈川の頂点まであと一歩―。第90回全国高校サッカー選手権大会神奈川県予選の決勝戦が今月12日、ニッパツ三ツ沢球技場(横浜市)で開かれ、三浦学苑が桐光学園と対戦。決勝初進出の勢いに乗り優勝の期待が高まったが、1─2で惜しくも敗れた。だが、応援に駆けつけた保護者やクラスメートらは、「よく戦ってくれた」と健闘をたたえ、「来年が楽しみ」と早くも期待の声が聞かれた。

 三浦学苑サッカー部は、レギュラーの半数以上が横須賀市内の中学校やクラブチームの出身の、地元色が強いチーム。

 もうひとつの特徴がレギュラーの大半を2年生が占めるチーム編成だ。その象徴ともいえるのが、今夏、神奈川県が中国と韓国に県選抜の選手団を派遣した「三県省道スポーツ交流事業」だ。同校から選ばれた木村哲太選手(浦賀中出身)、宮坂瑠選手(衣笠中出身)、野村徹選手(横浜市立金沢中出身)は3人とも2年生。海外で経験を積んだ選手がチームの中核を成している。

 主将としてチームを引っ張ったのが、3年生の大橋琢也選手(鎌倉市立岩瀬中出身)。大橋選手が小学校時代にプレーしていた「あわふねフットボールクラブ」でアドバイザーを務める井坂貴之さんは「負けん気が強い一方で、人を思いやる優しい子でした」と振り返る。

 同校は創立80周年を迎えた平成21年、ナイター照明を備えた人工芝グラウンドを整備。天候に左右されることなく練習を積めるようになった。この年はインターハイ県予選3位の快進撃を遂げた。

 しかし今年度は、関東大会予選、インターハイ県予選ともに”ベスト16止まり”。更なる進化を目指して選んだ手法が、夏休み中に強豪チームとの練習試合をひたすら繰り返すことだった。その試合数は30に及んだ。どこよりも実戦経験を積み、個々もレベルアップ。迎えた今大会の2次予選では、1回戦から準決勝までの5試合で15得点する攻撃力を見せた。

”三浦ブルー”まとって

 その勢いのまま迎えた初の決勝。三ツ沢球技場の三浦学苑側応援席には、全校生徒と保護者や卒業生らが集結した。ブルーのユニホームを身にまとったサッカー部員が、メガホンを片手に声を張り上げ、応援の音頭をとった(=写真左下)。

 前半は、一進一退の攻防だった。34分に先制されるも、その1分後、コーナーキックからのセットプレー。ゴールキーパーがはじいたこぼれ球を、宮坂選手がダイレクトシュートで同点ゴールを決めた。失点のピンチにも、ゴール前で堅い守りを見せるなど、宮坂選手は攻守にわたり活躍した。

 しかし、後半開始直後に勝ち越し点を奪われ、その後は選手の足が止まった。相手チームの猛攻に防戦一方。力の差を見せ付けられ、そのまま試合終了のホイッスルが鳴った。

 うなだれるチームメートに大橋主将は整列をうながし、最後までチームを引っ張った。井坂さんもスタンドから「よく後輩たちをまとめてくれた」と賞賛を送った。

 得点した宮坂選手の父親の哲史さんは唇をかみながらも「(選手たちは)一生懸命頑張った。胸を張ってほしい。来年もこの場所で応援したい」と誇らしげに語った。

 同校サッカー部OBの安西亮さん(20)はこの日、京都から応援に駆けつけた。卒業した年に現在の3年生が入学したため直接の接点は無いが、後輩の活躍はニュースで知ったという。前半は「少ないボールタッチで桐光ゴールに迫る攻撃に可能性を感じました」と振り返り「結果は負けてしまいましたが(スタメンは2年生が中心のため)来年が楽しみ。また応援に来たい」とコメントした。

 市サッカー協会は、市内の小学生チームに応援を呼びかけ駆けつけた。「手本となるプレーを見せてくれた(三浦の選手に)憧れを抱いた子どももいるだろう。地域のサッカー熱が高まった」と話していた。

 敗れはしたものの、今後の活躍も期待されている三浦学苑イレブン。選手は悔しさを胸に、リベンジを誓う。
 

横須賀版のトップニュース最新6

浦賀沖でサーモン養殖

浦賀沖でサーモン養殖

若手漁師ブランド化めざす

3月22日

新婚世帯の定住促進

横須賀市

新婚世帯の定住促進

4月から補助金最大60万円

3月22日

不登校理解 心覚えの1冊

不登校理解 心覚えの1冊

支援団体代表 島田さん上梓

3月15日

名作誕生の立役者に焦点

横須賀美術館

名作誕生の立役者に焦点

「鈴木敏夫とジブリ展」

3月15日

再開発事業で解体

横須賀プライム

再開発事業で解体

33階建て高層複合ビルへ

3月8日

街角あちこちに電子看板

よこすかビジョン

街角あちこちに電子看板

横須賀中央、久里浜に9基

3月8日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月22日0:00更新

  • 3月15日0:00更新

  • 3月8日0:00更新

横須賀版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

横須賀版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook