美術館で「ラルク」特別展 音楽の展示で新分野を開拓
横須賀市は今月16日、集客の目玉として横須賀美術館(鴨居4の1)で人気ロックバンド「ラルク アン シエル」の特別企画展を行うと発表した。アーティスト本人の使用楽器やステージ衣装・写真・映像・音源などを展示する。期間は6月9日(土)から7月8日(日)まで。美術館を幅広いアート空間と捉えた実験的な取り組みで、来場者の反応や効果を検証する。
幅広いアート空間へチェンジ
特別展のタイトルは「L,Arc〜en〜Ciel 20th L,Anniversary EXHIBITION」。全国231の音楽プロダクションが所属する業界団体「(社)日本音楽制作者連盟」と大手広告代理店「(株)電通」とのタイアップで実現した。
ラルクはバンド結成20周年を記念したワールドツアーの最終日を今週末、国立競技場(東京)で行う予定で、今回の特別展もその延長線上にある。これまでのアーティスト活動の軌跡を多彩な切り口で振り返りながら、未来に向けてのメッセージを発信するという。
ワールドツアーをテーマにした特別企画もあり、ライブ音源を会場さながらの演出で体験できる映像展示に、メンバーの貴重な写真などを飾る。普段の美術館館内では禁止されている写真撮影も可能とする。
就任以来、集客施設としての美術館利用など、「美術館改革」を提唱してきた吉田雄人市長は、「入館記録を塗り替える2万人が目標(過去最高は開館記念展の1万9078人)」と自身のブログでコメント。市も全国から多くのファンが駆けつけると見込んで、バスの増便や宿泊施設の紹介といった受け入れ態勢の準備を急いでいる。「横須賀をはじめて訪れる人も多いはず。飲食や周遊といった市内観光にもつなげたい」と担当者は地域活性に期待を込める。
入場料は平日券2千7百円(平日のみ期間中2回入場可能)、土日券2千7百円、フリーパス券6千5百円。購入は横須賀美術館のHP(http://www.yokosuka-moa.jp/)から。
来春の展示企画和製ポップに焦点
同美術館の新ジャンル展示企画の第2弾として来年3月、60年〜80年代の日本のポップス・ロックミュージックシーンを秘蔵写真や関連グッズから辿る「日本のポップミュージック音楽史(仮)」も予定している。
また世界的画家のゴーギャン、ピカソの絵画作品の展示も7月21日(土)から行うなど、市は美術館の活用に本腰を入れる構え。市民サービスの充実を目指すとともに、市外からの集客増加も戦略的に挑む方針を示している。
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