ソプラノ歌手として子ども向けのコンサートなどに出演している 村山 淳子さん 金谷在住
柔らかな歌声 響かせて
○…温かみのある声と豊かな表現力で聴衆を惹きつける。声楽はクラシックが主流だが、それだけでは「つまらない」と、誰もが知る日本の童謡や合唱曲を子どもたちに届けている。今まで楽団と訪れた学校は100以上。舞台上では、ただ歌うのではなく「一緒に参加できるコンサートを」。今月29日(水)には、衣笠栄町の大明寺で行われるチャリティーコンサートに出演。親しみあふれる”歌のおねえさん”だ。
○…3歳からバイオリンを習い始めるが、年子で覚えの良い姉と比べられるのが常だった。学校では「大人しい方」。しかし、自身の性格は「実は目立ちたがり」。それを裏付けるように、16歳のとき「私は歌の世界で生きていく」と自ら声楽教室を探し出した。皆で歌う合唱部などには所属せず、鏡の前で隠れてアイドルの真似。「両親には、今でも『あんなに引っ込み思案だったのに』って言われます」と苦笑する。
○…音大声楽科を卒業するが、その後プロとして生活できるのは一握り。多くの友人たちは音楽と関係ない仕事を選んでいった。「就職か、歌の道か」。転機となったのは、進学した大学院生時代に出演した、子どもを対象としたコンサート。本格的な音楽に触れさせるため、民間楽団によって行われているものだ。緊張でこわばっていた児童たちの表情が、公演が終わるころには笑顔になっている。それを間近で見られるのは、舞台上で歌う者の特権。「この瞬間を味わいたいなら、歌一本で行くしかない」。決意に揺らぎはなかった。
○…声楽家としては華奢な体つきだが、「全身を使った発声法でカバー」。幼児向けのリトミック講師や中高年向けのボイストレーニング講師など、都内と横須賀を行ったり来たりの日々。29日の公演では、バイオリニストの姉と競演を果たす。今回のコンサートをきっかけに、「もっと地元の子どもたちに”本物の音楽”を届けていきたい」
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