横須賀市は、走水の旗山崎公園にある「走水低砲台跡」の一般公開に向けた準備を行う。9月議会の補正予算として整備活用事業費5100万円を計上。現在、立ち入りが制限されている箇所を中心に、周辺整備と安全対策を実施する。今年3月に国指定史跡となった猿島砲台跡、千代ヶ崎砲台跡と合わせ東京湾要塞を紹介するリーフレットを作成し、ガイドスタッフの養成も行う。民間の観光事業者と連携しながら東京湾要塞史跡をめぐる観光ツアールートの開発も急ぐ。
走水低砲台は、東京湾防備を目的に、明治19年に建造されたもの。走水の突先にあり、岬全体に4門の加農砲(カノン砲)が一列に並んでいた。実戦での使用は昭和9年までとなるが、終戦まで横須賀重砲兵学校の演習用砲台として役目を果たした。現在は半円形の4つの砲座と弾薬庫、兵舎小屋、観測所が良好な状態で残されており、戦跡として貴重とされている。
整備は年度内に行われ、一般公開は来年5月頃の見通し。これと並行してソフト面の事業として、当時の風景を再現するAR(拡張現実)技術を用いたアプリを開発する。海上ルートとウォーキングなどを組み合わせた観光ルートも検討しており、猿島、観音崎公園、千代ヶ崎、走水をめぐるテストツアーを同時期に実施する。
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