神奈川県が掲げる「未病」の取り組みと、横須賀市が進める「生涯現役社会の実現」―。そのキーワードとなるのは健康。横須賀商工会議所は、毎日欠かすことのできない「食」に焦点を当て、市内の飲食店などと連携した「健康食堂プロジェクト」を立ち上げた。栄養バランスを意識できる店舗を「健康食堂」と名づけ、集客PRに活用していく。
「病気にならない身体づくりを意識し、普段の生活から健康な状態に近づける」―これを”未病を治す”と定義する神奈川県。食・運動・社会参加が3つの柱だ。また、「生涯現役社会の実現」を掲げる横須賀市は、健康寿命延伸と格差縮小を目標とした「健康・食育推進プランよこすか」を策定。生活習慣病の発症予防や生活改善などを一体的に進めている。
「県や市が”健康になろう”と取り組む中で、地域の飲食店から、そのきっかけを提供したい」と話すのは、商議所担当者。同プロジェクトは、提供メニューの栄養バランスを提示できる飲食店を「健康食堂」と認定するもの。市の進める「よこすかE表示(バランスゴマ)」と協力し、メニュー食材が、主食(穀物類)、副菜(野菜・きのこ・いも・海藻)、主菜(肉・魚・卵・豆製品)など、どの栄養分類にあたるのか、コマ数で”見える化”する。店舗では、写真付きで表示する予定だ。「次の食事で何を補えばいいのか、1日の栄養バランスを意識できる仕組み」と、市管理栄養士で食材分類を担当する森田晴子さんは話す。また、県立保健福祉大とも連携し、同大学が作成した「機能性野菜レシピ」をメニューに取り入れることもできる。
現状では12店舗が参加の意思を示しており、3月ごろを目途に、ガイドブックや特設WEBサイトを作成する。スタート段階では、1品以上の掲示が条件だが、表示できる品目を随時増やしていくことも可能。「メニューを案内する際の会話のきっかけにもなる。健康づくりを応援する店舗として、イメージアップになれば」と集客面での効果も期待している。
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