横須賀版 掲載号:2017年3月17日号
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「佐島観光親善大使」を自ら名乗って活動する則竹 栄子さん佐島出身 

佐島「愛」を発信力に

 ○…「観光親善大使」の名刺と共に差し出されたのが、貝のアクセサリー。「佐島の美しい自然が永遠に続きますように」と直筆のカードも添えられていた。「育ててもらった街に恩返ししたい」―と自ら”大使”を名乗り、発信を続ける。

 ○…父親は佐島で代々続く漁師で、食卓に上がるのは新鮮な魚介と母親の育てた野菜。幼少時の遊び場は近隣の砂浜―生粋の「佐島っ子」だ。「離れがたくて、ここに住んでいなければ、と少し意地になっていたかも」。婚礼やホテルの仕事に就き、一人暮らしで一旦は市外に出たが転職し、再び実家へ。「深夜、仕事帰りに目に入るのは、出港する漁船の灯り。海面に光が瞬いて、漁師町の”エレクトリカルパレード”と呼んでいた」と、その景色も心の支えになっていた。

 ○…結婚で再び佐島を離れ、横浜に移り住んだのが6年前の3月。直後に発生した東日本大震災。津波被災地の様子が、佐島と重なった。「自分が帰る場所はあるのか」と胸のざわつきを抑えられなかった。ようやく生活が落ち着き、関心を持ったのが食の分野。隣市なのに、横須賀産の野菜や魚介に巡り合えない。「佐島の食材が恋しい」と地元への愛がより強まっていた。「食だけでなく、景観や自然の恵み、漁師町の歴史や文化を伝えて佐島を応援したい」と、大使を初めて名乗ったのは2014年の海道ウォークイベント。たすきを自作し、練り歩いた。

 ○…学生時代はおとなしい性格。恥ずかしさがなかった訳ではないが、やってみたら周囲もその想いを理解して応援してくれた。父親には「観光客を呼ぶような場所ではない」と言われたが「観光とは土地の光(宝)を見ること」という持論がある。宝はこの街そのもの。小さい頃から聞いていた御船歌もその一つ。鑑賞イベントも企画した。「地元を離れた私だからできること。自分の立ち位置に、ようやく自信が持てるようになりました」

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