第81代 横須賀市議会議長に就任した 木下 憲司さん 浦賀在住 66歳
「議会改革」更なる進化を
○…議長席から見渡す議場。「この場所に座って、責任の重さを改めて痛感した」。今月10日付で市議会議長に就任。二元代表制の一翼を担い、市政の監視役として「問題は山積しているが、今まで以上に政策立案機能の向上が求められている」と襟を正す。
○…議会制度検討会や議会IT化運営協議会などで改革を先導してきた立場から「これまでの取り組みを加速し、定着させていく時期」と考える。問われているのは発信力。市民への報告会や議会だよりだけでなく「メディア(IT)の使い方の研究も前向きに」と、時代に即した形を模索しつつ、更なる進化も求める。折しも、今期から通年議会へ移行。緊急時には議長の裁量で再開可能だ。「災害時など即時の対応ができる」と議会の機動力が高まる一方で、議員個々の能力向上も問われる。活性化の相乗効果を期待する。
○…「小学校から大学まで横須賀―という人は、さすがに少ないかな」と、ようやく頬が緩む。防衛大に進学し、海上自衛隊へ。退官直前には第二潜水隊群司令として、ロシアの潜水艇の救助でカムチャッカ沖に出向き、当時の大統領から名誉勲章も受けた。その後、行政や議会との連携役として市議に転身。それまで約30年、指令系統の中に長年身を置いていただけに、「議論を重ねて皆が合意する」―という世界に難しさを感じることもあった。市政とは何か、日々勉強を重ね3期目半ば。今後は議長として都市間交流の対外的な活動も増える。そんな今こそ、横須賀の存在感を示す時。「旧軍港市として、リーダーシップを発揮したい」という想いもある。
○…自衛官時代は転勤続き。シンガポールに駐在していた時期もあり「家族は大変だったと思う」と苦笑い。今も「息抜きは、ゴルフやウォーキングと言いたいけれど」と多忙のためお預け。安定した議会運営の”操舵”という大役に、勢いよく漕ぎ出したところだ。
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