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横須賀版 公開:2017年6月16日 エリアトップへ

市内の障害者相談施設を取りまとめる一般社団法人「花信風(かしんふう)」の理事長に就任した 小野 克彦さん 小矢部在住 73歳

公開:2017年6月16日

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「対話」が人を救う

 ○…心理職の技師として、中毒者の更生を図る精神科病院や四肢不自由者を受け入れる養護学校などで37年間、多種多様な悩みを抱えた人たちの声に耳を傾けてきた。人生のほとんどを「相談員」として費やしてきたその経験が、新法人設立の後押しとなった。

 ○…横須賀高校を卒業後、理工系の大学に入学するも中退。丸1年、家出同然の状態が続いた。「自分がなぜこんなにダメな人間なのか」―自らの心の内を知るため、心理学の専攻を決意。大学に入り直した。在学中、縁あって家庭内の悩み相談を聞く仕事と出会った。ここからプロの「相談員」としての人生が幕を開けた。卒業後に就職した精神科病院では、薬物やアルコール中毒者の更生に従事し11年間勤務。話をするだけでは解決できないケースがほとんどで、治療の最中に取っ組み合いになることもあった。別の場面では、患者とソフトボールに興じることで信頼関係を深めた。部屋にこもって話を聞くだけが治療ではない。人と向き合うことを現場経験を通じて学んだ。

 ○…趣味は囲碁。民家を借りてクラブを結成した。週1回、友達を集めて時間を忘れて打つのが休日の楽しみ。家に帰れば妻と99歳の母と3人暮らし。妻に「毎日散歩に誘われて困っている」と冗談めかして言うが表情は嬉しそう。「母の100歳の誕生日を心待ちにしている」。そうした言葉の端々から家族を気遣う姿が垣間見えた。

 ○…法人名の「花信風」は中国由来の言葉で、春の到来を告げる風を意味する。新たな取り組みへの期待や希望が込められている。相談に来た人を受け入れる受動的な活動だけでなく、「出前のように相談員側が会いに行く仕組みを整えていきたい」。長らく相談員を務めて感じたのは「『聞く』だけでなく『対話』することがより多くの人を救う」ということ。支援を必要としている人たちに寄り添う組織をめざしている。

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