「劇団FREEDOM」代表で、今週末に青少年会館で公演を行う 梶ヶ谷 美香さん 西浦賀在住
「心を動かす」舞台を
○…毎年秋に行われる三浦半島演劇祭への参加を中心に、旗揚げから13年。今週末に青少年会館で行う公演は「恋ずきん」。出演のほか演出も手掛けている。
○…演劇との出会いは中学生の頃。劇団四季の「オペラ座の怪人」を観て、その世界に魅了された。はじめは「人前に立つのは苦手」と尻込みしていたが、高校で友人から誘われて舞台に上がると「ただただ楽しかった」。”違う自分”が表現する面白さにハマった。市内の短大に進学し、演劇サークルを立ち上げた後、高校演劇部OGと合流して劇団FREEDOMを旗揚げ。プロアマの舞台を見ながら、本を片手に演出を学んだ。「アマチュアの原点のようなもの」と尊敬するのは、創立60年を超える市民劇団の河童座。初めて観た時に「プロでなくても、ここまでできるのか」と圧倒された。横須賀の演劇界を牽引してきた先輩達の姿は、今でも大きな刺激だ。
○…平日は市内の学童保育所で指導員として勤務。「子どもの素直な部分に接していて、日々はっとさせられている」と話す。これを反映するように、心の動きや葛藤を表した作品も多く、今作では「女性も強くなっていい」というメッセージを込めた。自身が演じるのは男役がほとんど。「舞台の外では、いまだに人見知り」と苦笑するも「役を借りて、普段口にしない言葉を表せることが醍醐味」。劇団名の通り、演じる空間は枠にとらわれない”自由な居場所”。自身の苗字から一文字取った『梶結城』という活動名には「みんなの城を結ぶ役割に」という想いがある。
○…現在5人の団員は皆、仕事をしながら週末に集まり、練習を重ねる。市内での活動にこだわるのは、「横須賀が好きだから」とシンプルな答え。「(女性ばかりで)ぶつかることもあったけれど、時間をかけて心を開けた。みんなにとって戻ってくる場所でありたい」―。地元に根を張って舞台を作り続ける。
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