横須賀市は今月11日から、市内企業の求人情報に特化したwebサイト「ごきんじょぶ よこすか」を公開している。人手不足と市内での就業のマッチングを強化するもので、現状で約4000件の求人情報を掲載。生産年齢人口が減少する中で、主婦層などの潜在的な労働力の掘り起こしを狙う。
市が昨年、市内の中小企業に行った景況リポートの特別調査で、「雇用人員が不足している」という事業所が約44%だった。建設業・サービス業でその割合が高く、全体の約3割の企業で人手不足のため、「受注案件に対応できなかった」「納期に沿えず契約を断念した」といった事例があったという。
市内では、高齢化・少子化の影響もあり、15〜64歳の「生産年齢人口」の減少も顕著。その中で、65歳以上の働ける無職のシニアと30〜50代の主婦層に約10万人の「潜在労働力」があると見込んでいる。この世代の人材掘り起し策としてこのほど、市内の求人を集約する情報サイトを立ち上げた。
「地元で働く」マッチング
今年度の新規事業で、開設費用は維持費やPRなど含めて約230万円。自治体での雇用創出支援システムを構築しているHRソリューションズ株式会社(東京都)が開発した「ごきんじょぶ」を採用し、「よこすか版」として、今月11日から運用を始めた。ハローワークや求人専門の検索エンジン「indeed」の情報を集約。これとは別に、市内の事業者に対しては、市が窓口になって求人情報を無料で登録することもできる。同社のシステムは福岡市・太宰府市(福岡県)、釜石市(岩手県)や豊岡市(兵庫県)でも導入しており、自治体が主体の運営は全国で3例目。
スマートフォンで操作しやすい画面構成で、現在地や駅名から地図による検索ができるほか、「主婦・主夫」「シニア」などのコーナーを設けている。現状で正社員・パートなど約4000件の求人を掲載、「人手不足と”市内で働きたい”という需要のマッチングができる」と市担当者は話す。また、市内企業の特集ページもあり、事業内容や「地元で働くこと」のメリットなど、独自のインタビュー記事を公開している。
人材活用の戦略とは
同事業に関連し、「業績を伸ばす採用戦略」をテーマに11月7日(火)、市内の経営者や人事担当者を対象にした特別セミナーが行われる。「ごきんじょぶ」のシステムを開発したHRソリュージョンズ株式会社の武井繁氏が登壇。会場はヴェルクよこすか6階ホールで午後2時から、参加無料(申込締切10月25日(水))。セミナー申し込みや「ごきんじょぶ」の掲載問い合わせは中小企業振興係【電話】046・822・9523
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