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三浦 人物風土記

公開日:2011.12.02

先月チャリティー作品展を行なった「夢野頓坊農場窯」の代表を務める
黒田 千里さん
南下浦町上宮田在住 88歳

感じるものを作品に



 ○…先月末に収益の一部を三浦市の障がい者施設に寄贈する第5回作品展&チャリティー販売会を行なった「夢野頓坊農場窯(ゆめのとんぼうのうじょうがま)」の代表を務める。「震災後の福島の姿を無視することなく、世界の国々の在り方も含めて日本のこれからを考えて復興していかなければならない。そんな想いを込めながら今回のチャリティー作品展を開きました」と、しみじみとした表情で語る。



 ○…ユニークな窯の名前は、もともと「夢窯」という名で横須賀に構えていたが、住宅が増え煙の影響を考慮して10年ほど前に三浦市の現在の場所に移った際、その地名(字)が「野頓坊」でしかも農業用地だったため農業の傍ら炭焼きをすることになり付けたとか。手びねりで日用雑器を作り、「焼き締め」という焼き方で焼く。粘土で作った素地を乾燥させ釉をかけずに最終的には1200℃を超えるまで主に赤松を使い長時間焚き続ける昔からのこの技法にこだわる。焼いている最中に自然に松の灰が飛び付着することで、想像もできない風合いが生まれることが一番の魅力だという。



 ○…父親の故郷が福岡県の柳川でそこを拠点としながらも、海軍に所属していたため様々な土地を転々としそれについていった。横須賀に暮らした時期もあった。教員資格を取り卒業後は福岡県の三池農業高校(当時)で教壇に立った。そこで授業にあった炭焼きの担当を任されたことが窯との出会いだ。その後友人の紹介で三崎高校(同)に赴任したが、生徒の姿を見ているうちに自身も「教師だけではダメ。好きなことをやらないと」と考えるようになり、定年前に退職。本格的に陶芸に取組んだ。



 ○…旅も好きで今は出かける先でスケッチも楽しむ。また、陶芸を海外で紹介する機会もでき、そちらにも出かけ仲間との交流もできた。見知らぬ風景、文化の違う友人。その新鮮さがまた作品に反映される。

 

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