孤立地域の住民を救え 城ケ島でヘリを使い訓練
孤立した地域から負傷者をヘリコプターで搬送する訓練が16日、城ケ島で実施された。これは、県と横須賀市が主催し行われた総合防災訓練「ビッグレスキューかながわ」の一環。海上保安庁のヘリコプターが到着から負傷者搬送までの流れを実践形式で確認した。
今回の総合訓練は、昨年発生した東日本大震災での教訓を踏まえ、大規模災害時の医療支援体制の強化のために行われたもの。横須賀の武山駐屯地と城ケ島を会場にした同訓練は、警察や消防の他に、自衛隊医療関係部隊とDМAT(災害派遣医療チーム)、日本赤十字社など医療関係機関と連携に重点を置いたのが特長。
三浦半島沖を震源とするマグニチュード7・2、最大震度6強の断層群発地震が発生したという想定で行われた訓練。午前10時、城ケ島大橋が通行止めとなり、島では建物の倒壊等被害が発生し、複数の負傷者や孤立した住民が救助を求めているという設定で実施された。
会場は雨で、視界も悪い中行われた。11時すぎ、同島公園有料駐車場に、海上保安庁のヘリが到着。ヘリは負傷者役の関係者2名を収容し、城ケ島1号けい船岸壁まで運び海上保安庁の巡視艇で搬送した。またそこでは医療関係機関によるトリアージ訓練も行われた。
市危機管理課は「城ケ島大橋は震度6橋まで耐えられるようになっているが、震度4で安全のため通行が規制される。城ケ島への陸路は橋しかないので、大きな地震が発生したときは島の住民が最初に孤立する可能性が高い。このような訓練は今後に生かされる」と市は話している。
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