三浦市勤労市民センター 届くか 廃止撤回の声 存続求め活動でアピール
市民の活動拠点を守ろう―。財政難を理由に三浦市勤労市民センターの廃止・譲渡を決めた市に対し、存続を訴え活動している団体がいる。12の利用団体で作る「三浦市勤労市民センターの存続を求める会(村本悦藏会長)」だ。同会は、10月21日(日)、同センターでフェスティバルを開催しセンター存続をアピールする。
同センターは1985年に建設。鉄筋コンクリート3階建て。大・中会議室、調理室、談話室などがある。1回利用料は部屋によって千円から2千円。21のサークルが定期的に使用している。完成から27年が経過、エレベーターの修理や電気を変換するキュービクルの交換、防水シートの交換時期にあり、市は「エレベーター修理費用だけでも2千万円以上掛かり、維持費は年間約600万円。負担は大きい」と話す。利用状況は、2007年度の2万人をピークに、08年度以降11年度まで1万2千人前後まで減っている。市は、費用負担増と利用者の減少を受け今年5月の政策会議で、来年3月で同センターの廃止を決めた。
センターを利用しているサークルや団体は存続を求めるために会を結成し、3324名の署名を集め5月に市に提出した。「市は私たちの気持ちを理解していない。三崎地区で活動する拠点はここしかない」と村本さん。市は署名を受け、当初の廃止計画を1年先送りにした。「1年延びただけ。私たちは皆、廃止撤回を望んでいる」と村本さんは利用するサークルの声を代弁する。
市内三崎に住む女性は「利用料を上げても良いから残して欲しい。三崎に住む高齢者はここが一番利用しやすい」と話している。
センターを担当する市商工観光課は、当紙の取材に対して「廃止もしくは民間への譲渡は決まったこと。1年延長したが、計画の変更は現時点ではない」としながらも「私たちも利用者の気持ちは分かる。しかし、財政状況や利用者の減少傾向を考えると仕方ない。利用団体には、代替えとなる施設を紹介していく」としている。
フェスティバルで存続をアピール
10月21日(日)午前10時〜午後3時に開催するフェスティバル(同求める会主催)は、存続をアピールするために行動で示そうと決まったもの。当日は、詩吟や合唱、民謡・舞踊などの発表や健康相談、展示・舞台発表や体験教室などが行われる。「センターで地域の人とともに、文化・健康・福祉などの分野で交流を深めてきた。活動を通して存続を訴えていきたい」と村本さんは話す。
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