「三浦の夕陽を観る会」の会長を務める 鈴木 教夫さん 初声町在住 79歳
こだわりが生む一枚
○…撮影ポイントを見つけてもすぐシャッターを切るのではなく、構図を頭の中に描き、最大限に生かす絵を考える。時には、数時間待つことも。綺麗なものを写すだけではない。風景写真ひとつにしても、時には道路沿いに立ち並ぶ電柱をあえて入れることで、立体感を演出する。作品には必ず「プラスα」が存在する。平坦な写真は撮らないこだわりを持つ。
○…写真を趣味にして約50年。学生時代にカメラ店でアルバイトをしたのがきっかけ。当時は白黒写真。専用の薬液に浸すと浮き出てくる画像に興味を持った。サラリーマンをやりながら趣味として写真を撮り続けてきた。40年前、富士山に魅せられ、一番美しく見える三浦市内に家を構えた。趣味だけではなく、写真を通して三浦の良い所を見つけ、悪いところを直すという「三浦のステキな景観探しワークショップ」に参加し活動したことも。活動の幅を広げてきた。
○…「市内から見る夕日の美しさに感動した」。この感動が、同会を立ち上げるきっかけとなった。仲間はすぐに集まった。「純粋に写真が好きな人の集まり。皆、和気あいあいとしている」と笑う。11月11日に第5回撮影会を実施する。「三戸海岸付近の夕日を撮影する予定。良い絵が撮れると思う」と期待する。
○…今は、富士山と夕日のコラボレーションにこだわる。富士山頂に太陽が重なるダイヤモンド富士。氏はこれをゴールデン富士と呼ぶ。「ダイヤモンドのようになるのは寒い時期限定。しかも朝日が条件。三浦半島からは富士山頂に太陽が掛かるのは夕方。しかも4月と8月限定なので、海面から出る水蒸気でダイヤにならない。代わりに黄金に輝くから」。作品も多い。だが、毎回撮れるとは限らない。気象条件で左右される。「自然のことなので、ダメな時もある。これも写真の楽しみ。撮れた時の喜びは大きい」と満面の笑顔を見せた。
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