魅力は「昭和な街並み」 三崎を歩いて再発見
まちづくりの専門家と一緒に三崎を歩き、魅力を再発見する「まちカルカレッジ」が9日に行われた。ドラマの撮影地としても注目されている三崎の魅力の理由を探ろうと市が主催して行ったもの。参加した地元の人など約30人は、三崎を巡りまちの魅力を再認識した。
三崎には、蔵造りの建物や平面にデザインが施されている看板建築と呼ばれる建物など、歴史的に貴重な建築物が今も残っている。
一方で、建物の外観はそのままに、内装のみを改築した店や、すべてをリニューアルし明るい色を基調としたモダンな作りの店など新たな三崎の顔も見ることができる。「観光客にとって三崎は魅力のある光景だが、市民にとっては見慣れた当たり前のまち。市民に三崎を見つめ直す機会にしてもらおうと企画した」と市協働推進課の担当者は話す。
当日は、まち並みを活かした地域の再生に取り組む活動のほか、三浦市の都市計画審議委員などを務めている鈴木伸治氏(横浜市立大学准教授)と歴史的建物保全活用や環境デザインなどを専門とする椎原晶子氏が講師を務めた。
参加者は、講師らと三崎界隈を約1時間巡った。建物の前では、講師の歴史的な背景などが説明され、参加者は耳を傾けていた。特に、看板建築と言われる建物の前では、独特な外観の作りに写真を撮る人もいた。また、人の賑わいにつなげようと空き店舗を使って企画展に取り組む人の話しも聞いた。
参加した市内在住の女性は「見慣れた光景でも、目的を持って歩くと知らないことや見逃していたものが多くあることに気づいた。建物の作りの説明を聞くまでは上を向くことなどないので、今回のまちカルでは新たな発見ばかりだった」と話した。
鈴木氏は「今後は見る街から体験する街への取り組みが鍵となる。今あるものをさらに磨き、活かしていくことが大事」と話していた。市は「このような活動が市民の間に広がっていけばいい。地元の人にとって三崎の魅力が当たり前になっていることから、今後は市民の発信力が活性化の鍵となるのでは」と話した。
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