三浦市 接種勧奨を中止 子宮頸がん予防ワクチン
三浦市は現在、子宮頸がん予防ワクチンの接種について積極的な勧奨を控えている。これは、厚生労働省の有識者検討会での決定を受けてのもの。4月に定期接種となった矢先のできごとに、市民から戸惑いの声が上がっている。
子宮頸がんワクチンは、世界保健機関(WHO)が接種を勧奨し、多くの先進国で公的接種となっている。三浦市では、4月1日から法に基づき、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症予防を目的とした子宮頸がん予防ワクチン接種を実施してきた。
定期接種化が勧奨された一方で、副作用の問題も指摘されていた。2009年、同ワクチン発売以降これまでに国内で延べ328万人が接種し、約2千件の副作用が報告されている。中には持続的な痛みを訴える重篤な症状も見られており、発生理由などについては調査中だ。こうした事態を踏まえ、検討会は同ワクチンを「国民に適切な情報提供ができるまで、定期接種を積極的に勧奨すべきではない」と位置づけた。
厚労省からの勧告を受けた市は、先月17日にホームページの内容を変更し、その旨を告知した。窓口となる市健康づくり課には、問題が報じられた当初市民から「ワクチン接種の間隔が空いてしまうが、今後どう対応して良いのか」といった相談が多数寄せられたという。しかし、大きな混乱はなかった。同課では「学校を通じて、対象者に今回の問題を記載したチラシを配布し周知した。今後の対応については国からの指示を待っている状態」としている。問合わせは市健康づくり課【電話】046・882・1111まで。
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