「被災地の子ども達に会うという夢を叶えることができ、感無量です」―。
リハビリデイセンター悠みうら((株)マエカワケアサービス)でリハビリに励む森美知子さん(南下浦町在住66歳)は2日、福島県いわき市に行き、被災地の子どもたちと対面を果たした。心の復興の助けになればと、震災発生直後からいわき市の子ども達と手紙等による交流を続けてきた森さん。子ども達に会いたいという夢が実現した。
夢を抱き楽しい人生を送ろうと今年3月、同社は利用者を対象に優勝者の夢を叶える「夢の発表会」を開催、森さんは見事優勝した。森さんは8年前、病気から左半身が不自由になり車いす生活に。3年前の東日本大震災発生後、流れる被災地報道に「心が痛んだ」と振り返る。その後、被災地のために役に立てることはないかと自問自答の日々を過ごした。間もなく、知人の縁で福島県いわき市の小学校児童と手紙等による交流が始まった。励ましの絵手紙や自作の詩を添えて送った。クリスマスプレゼントに、趣味の手芸を活かし同校全児童43人分のマフラーを贈ったことも。マフラーは約半年かけて編んだという。「子ども達や学校関係者、保護者から心のこもった礼状を頂きました」。熱い文面に、思い出すだけでも感極まるという。手紙には身体が不自由な森さんを元気づける言葉がつづられていた。「励ましのエールを送っているつもりが、私が励まされている」と感じ「いつか子ども達に会いたい」という思いを抱き、今回の企画へのチャレンジに繋がった。
子ども達の他、地域の人も森さんを歓迎
現地に出向いた森さんを迎えてくれたのは、子ども達だけではなかった。学校の先生や地域の人たちも。予想にしなかった大勢の出迎えに「感動で涙が止まらなかった。子ども達の心の傷はまだ癒えてないのに、満面の笑顔で私を迎えてくれた」。いわき市の人達の優しさは忘れないという。「私は多くの人に助けられています。感謝の気持ちでいっぱいです。何か自分にも役に立つことはあるのではないかという思いから始めました。子ども達との交流で、たくさんの力を頂きました。新たな夢は、もっとリハビリに励んで一人でいわき市の子どもに会いに行くことです」と笑顔を見せた。
同センターみうらの水越恵子施設長は「頑張れば夢は叶うという気持ちを力に変えて日々を過ごしてほしい」と話している。
三浦版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|