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三浦版 公開:2014年12月19日 エリアトップへ

三浦の散歩道 〈第74回〉 みうら観光ボランティアガイド協会

文化

公開:2014年12月19日

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妙義神社の社殿
妙義神社の社殿

 狭塚川は「蓮乗軒」の下を流れて、さらに北へ遡上しています。流れに沿って歩いて行きますと、バスの通る県道の東側を上がって、「上原」に至ってわからなくなってしまいました。途中で二つに分かれ、一方は「池ノ尻」に至っています。その流れに別れを告げて、道を東に向かい、県道から少し離れる道へ入りました。しばらく進みますと、左側に鳥居が見えてきました。こんなところに神社かと思い、立ち止まって見ますと、小さな社殿の向拝横に「妙義神社」と書かれた木札があります。「妙義」と言えば、ネギで有名な下仁田の北に当たり、妙義山を中心に、朝日岳、相馬岳など山並みがあり、我々(がが)たるところであります。そのような「妙義」が何故に此処(ここ)に祀られているのかと思いながら、境内に入りますと、入口近くに、「原妙義神社由来」と題する説明板がありました。それには、次のようにあります。 「群馬県甘楽郡の妙義神社から御分霊、この地に鎮座されたと伝えられているが、何時の時代かは本社にも記録が無く、この里の古老に聞いても定かでない。しかし境内のお清水鉢には日露戦争(明治37年〜38年)に従軍し、無事凱旋した原の里人が奉納した旨が記され、さらに銀杏の木の大きさから推察すると鎮座はそれよりかなり以前のことと思われる。社前に居住する織部氏所有の敷地に社殿を建立、以後同氏は代々神社をお守りしてまいりましたが、近年織部氏の御奇特により原区に寄贈されました。毎年9月の祭司は古くから三崎海南神社宮司が執行、管理運営等については原稲荷神社の総代会が行っております。

 妙義さま(当地ではこのように親しくお呼びしている)は開運、商売繁昌の神、火伏の神、縁結の神、農耕の神、学業の神として崇められ、御神木の銀杏の木の皮の一部をお守りとして受験する子供に持たせると合格するご利益が有ると言われ、御祭神である学問の神様、菅原道真公の御遺徳と伝えられている。

 本社、群馬県妙義神社の御祭神は、日本武尊、豊受大神、菅原道真公、権大納言長親卿、創建は宣化天皇の2年(今から1400余年前)平成22年11月原妙義神社」と詳細に説明されています。ご承知の通り、日本武尊(やまとたけるのみこと)は東征の折りの数々の行為から種々の信仰を得ています。『常陸風土記』の中では巡狩するタケルを「御膳(ミケツモノ)を羞(スス)め」る灌漑(かんがい)などの農耕儀礼と結びついている。」(山上伊豆母著『神話の原像』)神様です。「豊受大神」は伊勢神宮の「外宮」の神で、食べ物をつかさどる神様です。菅原道真公は「天神様」と崇められ学問の神や書道の守護神であると共に、農業の守護神でもあるのです。

 このような説明板は稲荷神社や蓮乗軒にもありました。原区の人々の心遣(づか)いがよく伝わって参ります。つづく
 

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