「三浦の食材や景観の良さを多くの人に伝えたい」。宮川町の「みやがわベーグル」では、地元産の野菜と小麦を使ったベーグルを考案した。今月15日(日)の開店を前に、メンバーらは食を通じた地域資源の掘り起しと新たな魅力の発信をめざそうと意気込んでいる。
”眠れる倉庫”を再利用
提供するベーグルは、栽培から収穫、製粉まで自家製にこだわる初声町の「三浦パン屋充麦」店主の蔭山充洋さんが焼き上げ、地場産ホウレンソウやビーツを混ぜた色鮮やかなクリームチーズ、切り干し大根などをサンドしたオリジナル商品。ほかにも三浦産生姜などを使ったドリンクも用意するなど、「『宮川町をわざわざ訪れても食べたい』と思えるような付加価値づくりを重視し、フードコーディネーターの監修のもと、メニュー開発には力を入れた」と同メンバーの高梨喜裕さんは話す。
「地域のため、三浦の魅力を多くの人に発信したい」と三浦市にゆかりのある若手経営者らが集結。食品の製造販売、不動産や建築、ウェブページの企画作成などを生業とする5人が集まり、昨年8月から話し合いを重ねてきた。そのなかで行き着いたのが、三浦野菜を使った新たなグルメの開発だった。ダイコンやキャベツをはじめとする、肥沃な土地で育まれた食材の美味しさを伝えるため、本業の傍らで試行錯誤を繰り返した。
「地元の人にもまだ知られていない魅力を強みにした店づくり」をコンセプトに掲げ、店舗の立地や店構えにも一工夫した。
場所は宮川橋の真下。周囲を宮川湾と豊かな緑に囲まれた静かな住宅地の一角に立つ。もともとは長らく使われておらず老朽化が進んでいた個人所有の倉庫で、柱や梁・屋根などの骨組みはそのままに、補強・改修を施して再利用しているという。
「知られざる三浦の魅力は食の豊かさだけでなく、ロケーションの良さもその1つ」とメンバーの岩崎聖秀さん。近隣住民を除いて、週末にサイクリストや釣り客らが時折訪れる程度と人通りが極端に少ない同地。商売には不向きだが、ゆったりと時間が流れる風光明媚な”三浦らしさ”が残る景観を楽しんでほしいとの青写真のもとで出店を決めた経緯を振り返る。
「新しい遊休地・施設の活用方法や新規参入が乏しい三浦でのビジネスモデルの提案に繋がれば嬉しい」
住所は宮川町11の30、毎週土曜・日曜の午前10時から日没まで営業。詳細は【URL】http://m-bagle.jp
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