認知症患者やその家族、介護職員などが情報交換を行う「オレンジカフェ(認知症カフェ)」が、介護老人保健施設「なのはな苑」(高円坊1040の2)で9月30日(金)に開設される。三浦市内では初めての試みで、「地域で認知症への理解を深めるきっかけになれば」と主催者は話している。
認知症ケアに特化した老健施設「なのはな苑」で、2012年から行われている家族会の集いが前身となって初めて開催されるオレンジカフェ。同苑職員を中心に、地域の居宅事業所や市役所などの協力を仰ぎ、誰でも気軽にゆっくりとお茶を飲みながら情報交換できる交流の場を提供。医師などの専門職員を講師に招いた講演会や相談窓口も設置する。
厚生労働省によると、高齢者の約4人に1人が認知症またはその予備軍。2012年に462万人だった患者数は、急速な高齢化の進展により、2025年には約700万人に増加すると推定されている。こうした背景を受けて国は昨年、認知症高齢者を支援する「新オレンジプラン」(認知症施策推進総合戦略)を策定。認知症カフェの設置も方策の1つとして盛り込まれており、近年では全国的に広まりを見せている。
高齢化率およそ35%、人口の約3人に1人が65歳以上の三浦市も認知症患者数の増加は例外ではない。「現在でも潜在的に悩みを抱えている人は多い。認知症ケアに特化した施設だからこそできる地域貢献ができれば」と、同苑事務長の鈴木敦さんは話す。
今後は年に数回、定期的に開く考えで「市内の各地区へ動きが広まってくれたらいい」とネットワークの拡大に期待を寄せる。
当日は、作業療法士によるリハビリに関するセミナーや、介護家族の体験談を交えたディスカッション、同施設の施設長を務める北川年一医師による個別相談会なども催す。「お茶を飲みながらゆっくり話せる場にしたい。お気軽にどうぞ」と来場を呼び掛けている。
福井記念病院第2デイケア棟を会場に、午後1時45分〜15時45分。参加無料。申込みは同苑 鈴木さん【電話】046・889・2400
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