歴史、平和学習に活かす
三浦市は今月9日、市立岬陽小学校(山田真也校長)6年生を対象とした戦争遺構見学会を県立城ヶ島公園で開いた。市内に残る戦争のあとを見ることで、社会科学習や平和について考える機会にしてもらおうと企画されたもので、児童30人は同公園の堀内美徳園長と、みうら観光ボランティアガイド協会の田中健介会長の案内のもと、園内に点在する砲台跡や観測所跡、弾薬や火薬を保管していた地下施設などをまわった。
東京を守る防衛拠点として1899年に三浦半島全域が要塞地帯に指定されたことを機に、城ヶ島にも1929年に砲台が完成。砲塔は戦艦「安芸」に装備されていたカノン砲2基が据えられたという。その射程距離はおよそ25Km、東京湾を隔てた房総半島まで届く性能を有し、敵艦船の浸入を防いでいたことなどが紹介されたほか、普段は一般の立ち入りが制限されている地下壕も見学。迷彩模様が施された出入口、全長約60mの地下通路と火薬庫、弾薬を地上に運ぶための昇降機の設置跡などほぼ当時のまま手つかずだという施設を見て、児童らは一様に驚いた様子だった。
見学を終えた児童は、「よく公園に遊びに来るが身近な所に戦争の跡があると分かってびっくりした。自然だけでなく歴史も残っている島なのだと知った」「時が経っているのに、(戦争遺構が)きれいに残っていてすごいと思った。家族や周りの人にも教えてあげたい」などと授業を振り返った。
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