横須賀市大津町出身で、横須賀美術館の初代館長を務めた島田章三さんが昨年11月に逝去したことをうけ、同館では追悼の作品展示が行われている。
第4期所蔵品展の一環として、『ミナトヨコスカ』など横須賀をテーマにした作品を含めた8点を展示、その画業を振り返る。
美術を本格的に始めたのは、横須賀市立馬堀中に入学後という同氏。同中学の校友会顧問を務めた。また、創立から間もない同中学では美術部を立ち上げ、さらには校章を作る際に、恩師にアイデアを提供した―といった逸話も残っている。
県立横須賀高校を卒業後は、東京藝術大学美術学部に入学。在学中の1957年には、国画会へ初出品した『ノイローゼ』で国画賞を受賞し、大学院では油画を専攻した。
その後、愛知県立芸術大で講師となり、ヨーロッパへ。具象表現を追求し、「キュビスム」と言われる独自のスタイルを確立した。2004年に文化功労者に選ばれ、09年には旭日重光章も受章している。また、同大では07年まで学長を務めており、現代芸術家の奈良美智さんら後進の指導にあたっていた。
展示は同館地階で、会期は4月9日(日)まで。一般310円、高大生・65歳以上210円、中学生以下無料。
詳細は同館【電話】046・845・1211
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