市立初声中学校で先月27日、市内で「平和の語り部」として活動する高徳えりこさん(上宮田在住)による同校2年生を対象にした平和学習が行われた。
2015年夏に発売された戦後70年を冠した写真集と、太平洋戦争で命を落とした1人の少年兵の生涯をまとめた本との出会いにより、同じく特攻隊となって17歳の若さで戦死した伯父がいることを知った高徳さん。戦争で身内を亡くす悲しさや平和のありがたさを改めて考えさせられたことで、風化しつつある過去の記憶を次世代に伝えたいと昨年から語り部活動をスタートさせた。
同校では道徳教育の一環で、平和学習を実施しており、戦争の歴史的な時代背景や命と平和の尊さを学んでもらおうと出前授業が実現。この日の授業では、資料写真や実話をもとに高徳さんが描いた挿絵を交えたスライド映像で歴史をふりかえりながら、自身の伯父を含めて戦渦に巻き込まれた人々の様子を伝えた=写真。
授業の最後に「歴史は今につながっている」「平和のために今、自分に出来ることはないか。考えるきっかけになれば」と真剣なまなざしで耳を傾ける子どもたちに静かに呼びかけると、生徒を代表してあいさつした工藤真采さんは「授業を通して戦争のことを深く知ることができた。昔のことと思わず、私たちも後世に伝えていきたい」と感想を述べた。
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