昭和から大正期にかけて活躍した日本画家の山口蓬春(1893―1971)が生前自邸として暮らした山口蓬春記念館(葉山町一色2320)の画室の補正工事がこのほど完了し、一般公開が再開された。
画室は、東京美術学校(現東京藝大)の同窓で蓬春と親交のあった建築家の吉田五十八(1894―1974)が設計。引き込み式のガラス戸や障子、埋め込み式の照明などに近代数奇屋建築の特徴が垣間見える。これまでも補修は繰り返されてきたが、完成から60余年が経過していたため老朽化が進んでいたという。今回の工事では、傾いていた基礎を立て直し、原設計を忠実に再現。色味が変化していた壁を塗り直したほか、床の寄木約1500枚も一度剥がし、職人が全て手作業で貼り直した。
同館では3月20日(祝)まで企画展「山口蓬春邸のおもてなし〜蓬春夫妻の美意識を探る」を開催中。夫妻の作品や愛蔵コレクションを展示している。
入館料は一般600円。月曜休館、午前9時〜午後5時(最終入場は4時30分)。
問い合わせは同館【電話】046・875・6094
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