4月8日に下宮田の実相寺でフルートの演奏会を行う 石橋 麻菜美さん 下宮田在住 21歳
甘美な音色に夢乗せて
○…軽やかで優雅な印象を持つことから「楽器の女王」と称されるフルート。高く澄んだ響きだけでなく、ときに温かく包み込むような音色を奏でる奥深さに魅せられ、フルート奏者になる夢を叶えるべく日夜研鑽を積む。来月には東京音大の4年に進級。残り1年となった学生生活に、「1日1日を大切に、目標に向かって今やらなければならないことをやるだけ」と決意を新たにした。
○…3歳の時にピアノを始め、小学生で篠笛やテナーサックスなどに親しんできた。初声中学校では吹奏楽部に所属。そこで担当した楽器がフルートだった。県や東関東アンサンブルコンテストで金賞を獲得するなど頭角を現すと、心の中で「音楽の道に進みたい」との思いが次第に膨らんでいった。高校時代は寸暇を惜しんで練習に没頭。「あまり高校生らしいことはできなかったけど、私の場合は一番やりたいことがフルートだった」
○…この数年、ホテルマホロバや老人ホームなど三浦市内での演奏活動が増えつつある。技巧を追及する大学での演奏とは一時切り離され、フルート本来の楽しさ、”音を楽しむ”という意味を思い出させてくれる貴重な機会となっているという。「『また来てね』と言われると、やっていて良かったと実感します」。温かなふれあいがやりがいだ。来月8日には、生まれ育った下宮田でのミニコンサートも控えており、成長の証と恩返しの気持ちを音色に乗せて観客に届ける。
○…フルートと出会って今日まで約8年。結果に苦しんだこともあったが、辞めたいと思ったことは不思議と1度たりともない。「落ち込む暇があるなら練習あるのみって思っちゃう」と上昇志向の強さをうかがわせる。将来の目標は短期留学で腕を磨いた後、中学生の頃から憧れ、劇場に足を運び続けている意中のオーケストラで活躍すること。夢を夢で終わらせないとの信念が今、背中を押す。
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