10月27日から全国で始まる「読書週間」。子どもの頃から本に親しみ、読む習慣をつけてもらおうと市内の小学校では児童の読書推進に取り組んでいる。上宮田小学校(長裕輔校長)では、児童の保護者を中心に約30人の地域の大人が図書ボランティアとして活動。その一翼を担っている。
同校で活動する図書ボランティアグループ「ひまわり」では、毎年2・6・10月の年3回、全学級での読み聞かせを担当している。時間にしてわずか15分ほどだが、絵本や児童書といった子ども向けに限定せず、日本の昔話や図鑑を使ったものなどボランティアたちは、毎回趣向を凝らした読み聞かせを披露する。
会の代表を務める亀山千夏さんは、「普段手に取らない分野の本を紹介することで、視野を広げてもらいたい。例えば、野球が好きな子がサッカーに興味を持ったり、男の子が料理を好きになったり」と活動を通じて気づいた子どもたちの嬉しい変化を話す。
自身もまた、地元絵本作家の平田昌広さん・景さん夫妻の絵本ライブを見て、本が持つ魅力や読む楽しさを伝える活動に感銘を受けた1人で、「それを機にグループの代表に立候補したくらい」と笑う。子どもが小学校を卒業してからも活動を継続するメンバーも多く、今や市内全校随一の規模となっているという。
ほかにも、数年前から各学級に「ひまわり文庫」と名付けた図書コーナーを設置。「もっと身近に、もっと気軽に読書を楽しんでもらおう」と、寄付などで集まった本を定期的に入れ替え、管理を行う。
休み時間に読書をする子、新しい本をリクエストしてくれる子、読み聞かせの日を楽しみに待ってくれている子。さらには「上宮田小の卒業生に『中学校でもやってほしい』と言ってもらえた」と喜びあうメンバーたち。「1冊の本は心を豊かにし、世界を広げてくれる。これからもコツコツと続けたい」と声をそろえ、意欲を燃やした。
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