三浦版 掲載号:2017年11月3日号
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鎌倉彫後藤会の専任教授で、市民工芸講座を開く石村 久仁子さん下宮田在住

次代へ継ぐ、伝統の美

 ○…約800年の歴史を有する日本を代表する伝統工芸「鎌倉彫」。真っ新な一枚の桂の木に緻密な文様を描き、豪快かつ繊細に一刀一刀彫っていく。腕一本で無から生み出す作業に魅せられること20余年。免許皆伝後は生徒を受け持ちながら、技術の進歩にも力を注ぐ。「集中できる時間や打ち込めるものがあるっていい」。そう語る表情は、いきいきと輝いていた。

 ○…三浦への引越しを機に、習い事を探していたある日。鎌倉彫教室の生徒募集の広告を見つけた。記事に写る作品の写真が目を引き、門を叩いてみたものの、「あまりの難しさに無理だと一度諦めかけたの」と茶目っ気たっぷりに笑う。「職人になるんじゃないんだから」。何気ない夫の一言で肩の力は抜け、自分なりに楽しむ気持ちを見出すことができた。思ったように作れず、落ち込むときもある。「でも、妥協せず真摯に。ここまでだと思ったその先に成長がある」

 ○…漆の椀や盆、茶托に手鏡。世間一般的には、伝統工芸ならではの高価で敷居が高いとのイメージがいまだ根強い。近年では娯楽や趣味の多様化も相まって体験を希望する人も減ったのだと人知れぬ苦労を吐露する。作品を通して広がった世界は人を繋ぎ、価値観やセンスを養ってくれた。まずは木に触れて、手づくりの楽しさを味わうところから。百聞は一見にしかず。「大勢の人に体験してみてほしい」と声に力を込めた。

 ○…道端に咲いていた一輪の椿。陽の光を浴びて風に揺れる美しい姿が目に留まり、1つの作品に残した。素人目には素晴らしい大作だが、「もっと出来たと思う部分が多々あって」と手に取り、彫りを撫でてみせた。「ここでいいという終わりはない。だからこそ日々が勉強で、20年やっても奥が深い」。古典から創作まで吸収すべき技はたくさんある。「いつの日かこれだという満足いくものを作れたら」と飽くなき向上心を語った。

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