発達障がい児への支援拡充へ 「葉山町発達支援システム」を展開
葉山町では現在、発達障がいを抱える児童への支援を拡充させようと「葉山町発達支援システム」を展開している。支援対象者の早期発見や支援体制の構築を目指したもので昨年度から実施。今年度は来月1日(木)に事業経過と今後の事業計画を報告する会議が行われるほか、昨年度に続き保護者向けの教室なども行われる。
発達障がいとは、幼児期の発達過程が何らかの原因によって阻害され、認知や言語、社会性などの機能に障がいのある状態。脳の機能障がいが原因とされ、「自閉症」や「アスベルガー症候群」「学習障がい(LD)」などがあげられる。
発達障がいを持つ児童は全体の6%ほどいるとされるが、身体的障がいや精神的障がいに比べて認知が遅れるケースが多く、専門の受け皿がないのが実情という。葉山町ではこれまで年齢区分に応じた支援を展開。幼少期では町営の児童デイサービス「たんぽぽ教室」、学齢期には特別支援学級や教育研究所、18歳以上では地域作業所の「葉山はばたき」などで支援してきた。しかし適正な支援のためには「保健や医療、福祉、教育などの支援機関が個別に支援するのではなく、それらが連携して一貫した支援が必要」と判断、同システムを発足させた。
同システムでは定期的に学校や教育研究所など各機関の代表者集う「発達支援システム会議」を実施。情報交換や調整をとおして支援の円滑化を図っている。今年度の第1回目の会議は9月1日(木)の午後1時30分から町教育総合センターで行われる予定で一般の傍聴も可(先着5人)。
「相談支援ファイル活用を」
またシステム最大の特徴は昨年末から配布している「相談支援ファイル」だ。これまで進学や就職に際して支援を受ける場合、その都度支援に必要な聞き取りをする必要があった。ファイルには本人の情報やかかりつけの医療機関、これまでの支援履歴などが記入できるようになっており、ファイルを提示すれば当事者にどんな配慮や支援が必要か一目で判断できる。ファイルは担当課窓口などで個人情報取り扱いに関する同意書を提出すれば受け取ることができる。問合せは町学校教育課【電話】046(876)1111まで。
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