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逗子・葉山版 公開:2012年3月9日 エリアトップへ

逗子市点訳奉仕会の会長を務める 岸原 晃さん 逗子市桜山在住 72歳

公開:2012年3月9日

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退職後は人のために

 ○…「目を瞑って、指でなぞってごらん。慣れると目と同じくらいの速さで読めるようになるんだよ」。文字や数字を触覚で表す点字。市内の視覚障害を持つ人に様々な情報を伝えようと15人の会員が依頼に応じて点訳を行っている。書籍、パンフレット、時刻表などその内容は多岐に渡るが全てがボランティア。昨年11月にはそれらの功績が認められ、国から厚生労働大臣表彰を受賞した。

 ○…主な活動は市広報の点訳。情報を一度カタカナにし、その全てを点字に変換していく。見出しや主な文章はもちろん、注釈や写真の説明書きなど細かい文まで全て点字化するため、数十頁の広報もおよそ200頁まで膨らむ。また2重3重の校正。かかる作業は膨大だが、「障害を持つ人にも同じタイミングで読んでもらいたい」と会員で手分けし、毎月の配布日と同時に点字版を納めているのが会の自慢だ。大変ではないかと問うと「そりゃ大変ですけどね。仕事を卒業したら困ってる人のために時間を使いたいんですよ。それに自分のボケ防止にもなる」と笑い飛ばす。

 ○…自身は7年前に入会。それまでは”企業戦士”として会社に勤め上げたが、退職を機にボランティアをしようとしていたところ会と出会った。点字化の依頼に中途視覚障害者への指導、小中学校での講師と今も忙しい日々を送るが、活動のやりがいは新たに見つけた喜び。「ほら、これなんか嬉しくて涙が出ちゃって」。小学校の体験教室後に寄せられた感想文を開くと思わず目尻に皺がよる。

 ○…活動を通して知った点字の魅力。その一つは読書がより面白くなること。点字にするためには自分が意味を十分理解する必要があるため1冊を一週間ほどかけじっくり読む。「そうするとその本を味わいつくして新しい読み方ができる。だから読書好きにはお勧めのライフワークなんです」。昼下がり、点訳中の書籍を手に優しい笑みを浮かべた。
 

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