逗子市の新宿地区でこのほど、町内会や警察、行政、学校などが連携して防犯強化を図る「新宿地区・シーサイド・ネットワーク」(S・S・N)が設立される。各機関が相互に情報交換を行うほか、護身訓練や合同パトロールなどを実施。地域ぐるみで防犯対策を行い、住民の間に「自分たちの街は自分たちで守る」という機運を高めるのが狙いだ。
同地区は県内有数の海水浴場として知られる逗子海岸に面しており、JR逗子駅から海水浴場をむすぶ立地にある。
海水浴期間には県外からも大勢の観光客が訪れるため、近年は同地区内における一部の酒に酔った海水浴客によるトラブルやゴミのポイ捨て、少年のたむろ、深夜の騒音などの苦情が市などに寄せられていた。さらに同地区内では、ひったくり事件も過去複数回発生しおり、逗子署のひったくり撲滅重点地区にも指定。こうした背景をふまえ、警察がネットワーク設立を呼びかけた。
同ネットワークには同地区町内会を始めとして県警、逗子署、市防犯協会、マリンボックス100、逗子開成学園、聖マリア小学校が名を連ねる。警察による地域住民への防犯講話や護身訓練のほか、住民、学生、教師らによる合同パトロールやゴミ拾いなどのボランティア活動を展開し、地域での防犯意識の底上げを図る。同時に犯罪発生時には警察が速やかに情報提供を行い、迅速な防犯体制の確立を目指す。
ペットも一緒にパトロール
S・S・Nの結成に先行して、先月21日には地域で犬を飼う住民が参加する「新宿わんわんパトロール隊」が結成された。飼い主は「防犯」の腕章をつけ、ペットとのリードにも「わんわんパトロール」と印字されたケースを通し、散歩と同時にパトロールの役割もこなす。広場には愛犬を連れた住民約20人が集まった。
同隊隊長で市防犯協会の会長も務める和田修芳さんは「地域の安全は地域の人間が守る必要がある。犯罪を監視するため皆さんの”目”を貸してほしい」と呼びかけた。また同署の臼井謙生活安全課長も「腕章をつけて歩いてもらうだけで犯罪の抑止効果がある。長い目で協力していただければ」と話した。
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