「カン、カン」。団地の一角に拍子木を鳴らす音が響く-。
逗子市小坪の亀が岡団地で4年前から自主パトロールを行っている組織がある。「亀が岡防災・防犯会」、通称「KBB」だ=写真。メンバーは自治会の役員経験者を中心にした約70人。KBBと印字された帽子とシャツをトレードマークに、8月を除いて1年間ほぼ毎日2回、持ち回りでパトロール活動を行っている。
発足は同地区の自治会長を務めたこともある田中通晴さんが「地域の防犯・防災にもっと力を入れよう」と声をあげたのがきっかけ。以来、日々のパトロールに加え、青パト(青色回転灯装備車)での巡回や下校時の児童の見守りなど、地道な活動を重ねてきた。
発足から4年。地区内で犯罪は発生しておらず、一人暮らしの高齢者らからは「拍子木の音が聞こえると安心する」といった声も寄せられるようになった。一方で、災害時のマニュアルを作成し、自治会会員に配布しているほか、要支援者の支援体制を確立するなど、防災対策にも力を注ぐ同会。「ここまでの体制ができているのはうちぐらいのもの」とメンバーの一人は自信をのぞかせる。
会には見回りのほかに地域で世代間交流を深める目標もある。毎年夏休みと冬休みには地域の子どもたちとともに見回りをする「子どもパトロール」を実施。3回参加すると感謝状と記念品がもらえるとあって、参加者も増えてきた。
今年3月にはこれまでの実績が評価され、県警本部長から表彰を受けた。会長の中田年記さんは「4年目で活動が実を結んできた。会員の高齢化など課題はあるが、一過性で終わらないように今後も続けていきたい」と抱負を話した。
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