6月、宮城県気仙沼市の小学校でバスケットボールの練習に励みながら汗する子どもたちの姿があった。ユニフォームの胸には「Kikoba」の文字。被災地支援にと葉山で活動する「木古庭・上山口ミニバスケットボールクラブ」が寄贈したものだ。震災から2年3ヵ月が経った今、被災地と地元葉山の子どもたちとの間に新たな絆が生れている。
ユニフォーム寄贈に感謝
気仙沼では震災後、小学校の体育館は避難所として使用されていた。避難所が解散したあとも、長期の生活利用で建物が劣化し、子どもたちがバスケットをできる状況になかったという。同クラブコーチの袖野洸良さんも月に2度ほどミニバス教室を行っていたが、活動の休止を余儀なくされることに。今年に入ってからようやく整備が進み、「子どもたちにバスケが出来る場を」と新たにミニバスチームとしてスタートする見込みがたった。ところが、場所は確保できたものの練習に使うボールやユニフォームは手元にない。考えあぐねていたところ、打診があったのが葉山のチームからの打診だった。
折しも上山口小学校で活動する同チームはユニフォームを新しく替えた頃。古いものを処分するのではなく「困っている人たちに役立てよう」と被災地への寄贈を思い立った。「バスケをできなかった分、たくさん汗をかいて頑張って」「ユニフォームを着て試合に勝って」。子どもたちのメッセージを添えて12着を贈った。
「全国方々からの支援で活動が成り立っている。本当にありがたい」と袖野さん。葉山でヘッドコーチを務める宮澤和人さんも「うちの子どもたちの試合着が役に立ったのは嬉しいこと。頑張ってほしい」とエールを送った。今回を縁に両チームの交流試合も構想にあるといい、両コーチとも「いつか実現できれば」と今後の交流に期待を込めた。
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