今夏から導入が予定されている逗子海水浴場の規制にかかる条例改正案について、市が昨年公募したパブリックコメント(市民意見)がこのほどまとまった。飲酒や入れ墨など、市が具体的内容として新たに変更した6項目の内、4項目で過半数が規制強化に「賛成」とした。市では今回の結果を踏まえながら条例改正案を2月定例会に上程する方針。
公募期間は昨年11月16日から12月18日までの33日間。メールやファクス、窓口など80人(市内59人・市外21人)から意見が寄せられた(匿名10人は参考意見)。市が規制強化にかかる具体案として意見を求めたのは【1】海の家以外での飲酒の禁止【2】バーベキューの禁止【3】入れ墨の露出禁止【4】音楽の全面禁止【5】海の家の営業時間短縮【6】水上バイクの徐行エリア拡大―の6項目。市民意見は項目ごとに「改正案に賛成」「より厳しい規制」「より緩い規制か、別の方法」「案に反対」に分けられ、【4】と【5】以外の4項目で「改正案に賛成」「より厳しい-」の合計が半数を上回った(罰則規定などその他意見は除く)。
「監視の目」不安の声も
一方、半数を下回った項目では慎重意見が目立った。【4】では62件中14件が「案に反対」、18件が「より緩い―」で「音楽禁止は短絡的で問題解決にはならない」「規制するのではなく活用しながら解決は図れないか」、また【5】では「反対」が全項目中最も多い27件で、昨年より2時間早い午後6時半に閉店することについて「従業員が退出した後の監視や防犯体制はどうなるのか」「閉店時間を伸ばして監視の目として活用しては」などの意見があった。
市には毎夏、海岸での騒音や風紀の乱れなどについて苦情が相次いでおり、市経済観光課によると昨年は前年比3倍超の約100件が寄せられたという。逗子海岸を「ファミリービーチ」と位置付けている同市ではこれまで入れ墨禁止を呼び掛ける看板の設置や分煙など規制を「ルール」にとどめていたが、昨年7月に起きた暴力団関係者の死傷事件など治安の乱れを問題視。一部海の家の「クラブ化」も風紀の乱れに繋がっているとし、規制強化に乗り出した。今回の改正案に罰則規定は盛り込まれていないが、条例による規制は市初で全国的にも厳しい内容になる見通しという。
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