逗子の市立3中学校で14日、中学校給食が始まった。県内で完全給食に向けた動きが加速する中、市でも2009年に実施検討委員会を立ち上げ議論を重ねるなど、実現に向けた準備を進めてきた。導入初日、生徒らは笑顔をのぞかせながら温かい食事に舌鼓を打った。
昼過ぎ、沼間中学校では、「いただきます」の号令とともに生徒らが次々と弁当箱の蓋を開けた。初日の献立はハンバーグとカレー、しらすとわかめの酢の物、キャベツと小松菜の浸し、牛乳。生徒からは「ハンバーグが美味しい。カレーは少し辛いかな」「これから寒くなるから温かいのは嬉しい」などの声があがった。
中学校給食は、市の管理栄養士が献立を考案し、市から業務委託を受けた日本栄養給食(株)(横須賀市内川)が調理。専用の弁当箱で供する「ボックスランチ方式」で主食、おかず、牛乳が揃った「完全給食」で提供する。デリバリーによる完全給食は県内では愛川町、海老名市、相模原市に続いて4例目。温かい汁物を提供するのは県内初の取り組みという。市教委によると初日は3市立中学校に通う1180人の約8割が給食を申込み、残りの生徒は弁当を持参するなどした。
現状の給食はアレルギー対応がされていないことから、申込みは原則1日単位の予約制。ただ全提供を目指す市では、保護者に献立内容で弁当か給食か判断する選択制と誤解されないよう、月単位や在校時の一括予約も呼びかけてきた。開始時点で約7割が在校時一括予約をしているといい「事前周知のかいあって、予想以上の申込みがあった」(市教委)。この日生徒らと昼食をともにした平井竜一市長は「実現でき、感無量。今後はアレルギー対応も検討したい」と述べた。
県教委によると昨年5月の時点で中学校給食を導入している県内公立中学校は全416校のうち、104校。近隣では藤沢市が今年11月から一部中学校で、鎌倉市では2017年度中の導入を目指すとしている。
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