逗子市社会福祉協議会はこのほど、沼間中学校と逗子中学校の中学3年生を対象に特別授業を行った。今春から進学などで新たな環境を迎える生徒らに心の健康や発達障がいについて理解を深めてもらおうと企画したもので、23日に沼間中学校で行われた授業では約80人が講話に耳を傾けるなどした=写真。
当日は福祉施設や研究機関、ボランティアらで組織する同社協の「福祉教育チーム・こころチーム」のメンバーのほか、「横須賀・三浦地域発達障害相談・支援センター」(KANAC)の職員らも同席した。
授業は講話、グループワーク、体験の3本立てで、講義ではNPO法人日本地域福祉研究所の宮脇文恵さんが登壇。一つのことに集中ができない「ADHD」や読み書きなどが困難な「学習障がい」など発達障がいの例を紹介し、「世の中には外見からは分からない障がいで苦しみを抱えながら暮らしている人がいることを知ってほしい」と話した。また生徒たち自身の心の健康については、「ストレスを自分だけで抱え込まないことが大切。悩みがあれば周りの先生や家族、友人に打ち明けて」などと呼びかけた。
グループワークでは「広凡性発達障がい」を抱える生徒の実例を紹介するDVDを見ながら、同じ境遇のクラスメイトがいた場合、どのように接することができるかなどについて意見を発表。この日の授業を終えて3年生の西村瑠花さんは「目には見えない、心の病を抱えている人がたくさんいることを知った。これから色々な人と出会う上で接し方を考えたい」と話した。
同社協では3月上旬に3回目の授業としてKANAC職員による発達障がいに関する疑似体験と講義を両校で実施するという。
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