県立逗子高校の女子陸上競技部(長距離)があす19日に群馬県伊勢崎市で行われる関東高校駅伝に出場する。5日、山北町で開催された県高校駅伝で5位に入賞し、2年ぶり2度目の切符を手にした。選手らは大会を前に「県大会よりも総合タイムを上げて、2年前より1つでも順位を上げたい」と意気込んでいる。
「絶対関東に行こう」―。3年生にとっては出場権と引退をかけた最後のチャンス。選手らは共通の目標を合言葉にこの1年、厳しい練習を重ねてきた。
迎えた県大会は5区間約21キロをたすきで繋ぐ丹沢湖周回コース。まず、各校エースが顔を揃える1区で宮川瑞恵選手(3年)が4位と好発進し、チームに流れを作った。2区で藤原夢来選手(同)が2つ順位を落とすも入賞圏内を維持し、3区では田牧明花音選手(2年)の快走で再び4位に。4区栗本真実選手(1年)がそのままたすきを繋ぐと5区では渡邊愛美選手(3年)が力を振り絞り、5位でフィニッシュ。強豪校がひしめく中、関東行きの切符が掴める上位6校に割け入ってみせた。
悲願を果たした鍵は選手らの雑草魂だ。顧問の森壽光教諭が「うちに”サラブレッド”は一人もいない」と話すよう、中学時代に実績のある選手はほとんどいない。それでも「走った距離が自信になる」と日々の練習では約25〜40キロをひたすら走り込んで底力を強化。競技人口の少ない障害走や競歩にも出場し、全国の舞台を踏むことで精神力も養ってきた。
関東初出場を果たして2年。昨年は8位に沈み、連続出場は叶わなかった。「2年前は先輩に連れて行ってもらったので今年こそ自分たちの力で関東に行きたかった」と渡邊選手は振り返る。1区で好成績を残した宮川選手は「3年間皆の支えがあってやってこれた。恩返しがしたくて一生懸命走った」と明かした。
才能に恵まれたわけでも、輝かしい実績があったわけでもない。だが、「努力すれば結果を残せる」ことを証明してみせた選手ら。2年前20位だった記録を上回るべく、関東でもチーム一丸に突き進む。
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