逗子・葉山版 掲載号:2017年5月12日号

沼間在住・新舛さん

「未来ある 絶望しないで」 社会

不登校・ひきこもり…体験 冊子に

2013年9月から3年半分のエッセイを1冊にまとめた新舛さん(=15日、沼間)
2013年9月から3年半分のエッセイを1冊にまとめた新舛さん(=15日、沼間)

 未来が拓けるときがきっとくる。だから絶望しないで――。逗子市沼間在住の新舛秀浩(しんますひでひろ)さん(36)がこのほど、自身の不登校やひきこもりの経験をもとに執筆したエッセイ集「ALL Of”すぐそこにあること”改訂版」を刊行した。過去の出来事を振り返りつつ、当時感じたことや心境の変化を赤裸々につづっている。

 新舛さんは不登校やひきこもりの若者を支援する「こども若者応援団」のメンバーで会員向け通信の編集長を務めている。エッセイは2013年9月から毎月執筆。改訂版では、昨年8月にまとめた冊子に10カ月分と後日付記を加え、新たに1冊にまとめ直した。

 新舛さん自身、学生時代不登校で20代後半までひきこもりだった経験がある。元々対人関係が苦手で中学2年のときには同級生からいじめを受け、担任に相談したが取り合ってもらえず。強烈な人間不信に陥ったことが不登校の引き金になった。「当時は学校が社会の全て。友人もいじめる側に回ってしまい、この世の全てに裏切られた気がした」と振り返る。精神疾患を抱えていたこともあり、その後は通信制の学校に通いながらほとんどの時間を自宅で過ごすようになった。

 「対人関係の空白で様々なことに自信が持てなくなる」「正しいと分かっていても一歩が踏み出せない」。エッセイではひきこもり当事者が置かれた実情に触れながら、それでも人との関わりを通じて徐々に視野や考え方が広がっていく様子が描かれている。副題は「不登校、ひきこもり経験者の本音 すべての人たちへ、生きる願いを込めて…」。新舛さんは「同じ境遇の人が少しでも未来に希望を感じてもらえたら。当事者以外の人には不登校やひきこもりは生き方のひとつなのだと許容するきっかけにしてほしい」と話した。

 B5判83頁で200部発行。一部500円で販売している。問合せは新舛さん【電話】046・873・7859
 

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