神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
逗子・葉山版 公開:2017年5月12日 エリアトップへ

神武寺の76世住職を務める 土屋 慈恭(じきょう)さん 逗子市桜山在住 52歳

公開:2017年5月12日

  • LINE
  • hatena

できること、少しずつ

 ○…33年と12年に一度。三浦半島の2つの霊場で周期が重なるのは実に132年ぶりだ。前例があるか定かではないが、一大行事として同時開帳してみてはどうだろう。「御朱印ブーム」を始めとした、近年の仏教への追い風もある。人口減や高齢化にあえぐ半島の活性化にも寄与できるのではないか。そんな発想から始まった「三浦二大霊場大開帳」。関係機関との調整役となり、1年以上費やして準備を重ねてきた。「市民団体や皆さんの協力あってこそ。形になって本当に嬉しい」

 ○…源頼朝が崇敬したとされ、三浦半島内でも有数の古刹として知られる神武寺。祖父の代から住職を歴任しており、今年に入って76世住職に就いた。豊かな緑に囲まれ、静謐とした環境は自らが生まれ育った場所でもある。「子どもの頃から両親や檀家さんがいて、いつか自分もお寺を継ぐのかなという自覚はあった」と記憶を辿る。当たり前のように僧侶になることへ葛藤もあった。だがそれも大学進学を控え、進路を考えたとき「この環境を自分が守っていかなければ」との責任感に変わっていった。

 ○…日頃感じた疑問に自分なりの答えを見出すことが習慣―。そんな性格も影響しているのかもしれない。元々志していたのは教師。大学を出た後も研究所に身を置き、仏教や教学の歴史などの学問に励んだ。半世紀以上、仏門に携わってきた経験を経て「仏教とは何か」との問にこう切り返す。「人がより良く生きるためのツールだと思います」

 ○…寺離れや仏教離れ。価値観の多様化や人口減は、一般社会に限らず寺院にも苦境をもたらしている。受け身を続けるだけでは、いずれ仏教も寺も社会から置き去りにされてしまうかもしれない。今回の企画を実現に向け奔走してきたのも、そんな危機感があったからだ。何が特効薬になるかは誰にも分からない。それでもこう考えている。「良いと思ったことは少しずつでもいい。まずはやってみて」

逗子・葉山版の人物風土記最新6

柳川 謙司さん

第75代葉山警察署長に3月19日付で就任した

柳川 謙司さん

横浜市在住 59歳

3月29日

大竹 則彦さん

葉山町制100周年PR大使に就任した「ミューシー」を生み出した

大竹 則彦さん

葉山町下山口在住 67歳

3月15日

後藤 慶幸さん

2月25日に開催された「Jazz in 鎌倉」の実行委員長を務めた

後藤 慶幸さん

逗子市在住 64歳

3月1日

平尾 香さん

リビエラ逗子マリーナ内レストランで自身の企画展が開かれている

平尾 香さん

逗子市新宿在住 51歳

2月16日

川野 恵子さん

クーリエ・ジャポン「2023年に世界のメディアが注目した日本人100人」に選ばれた

川野 恵子さん

逗子市出身 50歳

2月2日

田島 太地さん

能登半島地震被災地支援の募金活動に取り組むボランティアの代表を務める

田島 太地さん

逗子市小坪在住 18歳

1月19日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月29日0:00更新

  • 3月15日0:00更新

  • 3月1日0:00更新

逗子・葉山版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

逗子・葉山版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月29日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook