知ってる?情報モラル 今年から道徳で規定
東日本大震災後、改めて問題になっている携帯のチェーンメールや、インターネット上でのデマ。急激に変化する「情報化社会」の中で、子どもたちにどのような教育をしているのか─。大人でさえ情報に翻弄されている昨今、今年のテーマは「情報力」。
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2011年は、文部科学省が約10年に1回改定する学習指導要領の実施年(中学校は来年)。その「新学習指導要領・生きる力」の中で初めて、道徳の時間で「情報モラルに関する指導に留意すること」と明記された。「情報モラル」とは、個人情報の保護、人権侵害、著作権等に対する対応や危険回避、ネットワーク上のルールやマナーなどを指す。情報化の負の部分に対し、適正な活動ができる考え方や態度を身につけるのが「情報モラル教育」だ。
藤沢市教育委員会教育指導課によると、市内35の小学校と19の中学校に、1人ずつ情報教育担当者を設定。年に2回、担当者会を開き、海外・国内で先進的な取り組みをしている事例や、大学の講師を迎えて研修会などを行っている。また、生徒を対象には、アニメーションやクイズ形式で事例から学べる情報モラル教材のソフトを使い、指導しているという。
現在、小学校にはノート型パソコンが各学校31台。中学校はデスクトップ型が各41台と、校内LANが配備されているため、ノート型パソコンも各学校6台ずつある。未整備の小学校に対しては、今年度から新たに校内LAN整備の検討に乗り出す。
同課は、情報社会について、「調べ学習でも、インターネットを使うことにより、調べた気になってしまうのが問題。情報の入手は簡単になったが、取捨選択や、情報活用能力は今後ますます必要になる」と話す。定められた教科書がなく、指導方法が確立していない情報モラル教育。「情報は日進月歩。1、2年後にはまた違うものが出てくるだろうから、試行錯誤しながら、情報モラルの大切さを指導していきたい」とした。
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