今年5月に辻堂浄化センターで排出された放射性物質を含む汚泥焼却灰が、同センター内の約2万平方メートルの水処理施設で保管されている。被ばくを危惧する声がある中、藤沢市下水道施設課は「焼却灰から5m以上離れれば各地の測定値と同水準で、安全面で問題は無い」としている。
同センターは藤沢市内の下水処理や、汚泥の焼却を行っている。その際に出る焼却灰は再資源化してセメント材料などに使われていたが、東日本大震災による福島第一原発事故の影響で5月16日に放射性物質が検出。翌日以降、焼却灰は敷地内にある汚泥処理棟に、約200t保管された。放射性物質はこれまでで、最大5042ベクレル/kgのセシウムが測定されている。また、大清水浄化センターも5月に汚泥からヨウ素などが認められたが、再検査したところ今月5日に市は不検出と発表した。
焼却灰は1日に約4t排出され、保管場所が懸念されていた。同センターでは、6月上旬から敷地内にある水処理施設の作業用通路や点検口などを除いたスペースを利用、9月23日現在計500・34tが置かれている。
現在の場所が満杯となった場合、センター内にある約3千平方メートルの廃止した水処理施設を使用するとし、来年3月31日までは屋内で安全に保管できるという。その後は市内の他下水道用地を利用する予定だ。
同センターは、放射性物質をコンクリート建物内で保管。県内でもいち早くポリエチレン袋と大型土のう袋で二重にし、安全性の高いその保管方法は他自治体からも注目されている。
焼却灰の袋詰めは、防護服を着用した市職員の手作業。作業者の被ばく量を測る個人線量計を着け、安全確認を実施している。浅場秀男センター長は「影響は無いと判断できる。排出責任者としての責務を全うしたい」と語った。
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