藤沢市内で振り込め詐欺の被害額が増加している。特に増えているのは市南部の藤沢警察署管内。9月だけで5件、約1600万円の被害が出ている。今年の発生件数は9月26日の段階で、市北部の藤沢北警察署管内との合計で27件、被害額は約8400万円に上る。
市内全体の発生件数は昨年の同時期と同数だが、被害額は約3倍に増加。藤沢警察署は「明らかにプロによる犯行で、手口も多様化してきている」と注意を呼びかけている。被害者の多くは高齢者。主な手口として、子どもや孫を装い「会社の金を使い込んだ」「結婚している女性を妊娠させてしまった」「投資で失敗した」などとして、「すぐに高額な現金が必要」と要求してくるという。また、国税局や金融庁を語り「還付金があるのでこちらの指示に従ってATMを操作してほしい」などとして誘導、犯人の口座に現金を振り込ませる手口も発生している。
同署によると「『振り込め詐欺』という名称が浸透してきたこともあり、被害者に振り込ませるのではなく、『友人が取りにいく』などとして犯人の一人に現金や、銀行のカードなどを直接手渡しさせる新たな犯行も増えてきている」という。
神奈川県下では、振り込め詐欺は今年に入って661件発生、被害額は14億4500万円にも及ぶ(同日現在)。昨年の同時期から139件の増加で、被害額は2倍以上になっている。
両警察署は、「あやしい電話がかかってきた」という通報などを元に、市に振り込め詐欺警戒情報のアナウンスを依頼、市は協定に基づき防災無線で放送を行っており、今年に入って24回の警戒情報が流された。
藤沢警察署は「振り込め詐欺の被害に遭わないためには、自分にも電話がかかってくるという心構えが大切」とし、「意識しておくだけで備えになる。親戚、家族で連絡を密にするなど対策してもらえたら」と話した。
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