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藤沢 人物風土記

公開日:2012.02.03

先月27日に創立20周年を迎えた藤沢日本舞踊協会の会長
西崎曙美(あけみ)さん
鵠沼藤ヶ谷在住 

褪せない「美」と伝統文化



 ○…藤沢市内の舞踊家が集まり発足した同会。現在は会長として、約20人の会員を10年以上束ねている。「時代から取り残されつつある着物文化を、日本舞踊は唯一守れるもの」と、ぱっちり見開いた優しい瞳で語る。多忙な会長職に嘆くこともあるというが、舞台に立って観客から盛大な拍手をもらうとやはり「この道に入って良かった」と感じるのだとか。



 ○…4人兄妹の末っ子に生まれ、幼少時代は人の影に隠れる恥ずかしがり屋。「6歳の6月6日に芸事を始めると上達する」という風習から、その日に日本舞踊と出会った。その後も踊りに携わり、20歳頃、西崎流の祖である故・西崎緑氏を師事。創作舞踊の道を拓き、海外からも高い評価を得ていた「客を喜ばす」踊り手だった同氏に憧れ、舞踊の道一本で生きていく決心をする。当時は横浜に住んでいたが「じっくり踊りのことを考えたい」との想いから、静かで風光明媚な藤沢へ移り住んだ。



 ○…日本全国に広がる西崎流の即戦力として、すぐさま名取となり静岡県浜松市の教室を任された。稽古場には、住み込みで長期間滞在することもあった。車で藤沢に帰って来る時はわざと海岸線を通って、地元の海に癒されたという。緑氏との付き合いは、約10年だが「年数以上の繋がりがある。亡くなった時は悲しいより、この芸を守っていきたい想いが強かった。先生は私の心の中にいつまでもいるんです」。同氏没後に自身らが中心となって創立した「緑樹会」は、半世紀の歴史を刻む。



 ○…舞台前は、娘が淹れたハーブ茶やアロマでリラックス。「趣味が無いから動けなくなったらどうしよう」と手で顔を隠し、少女のようにおどけた。「ずっと舞踊をやって、輝いていたい」。昭和時代から数々の雑誌や新聞に取り上げられた、その美貌や、清らかな心は色褪せていない。

 

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