日本からロシアへ―。神奈川県立藤沢総合高校の廣田真彩(まあや)さん(3年生)は、夢を叶えるため昨年9月から、バレエの名門「ロシア国立ワガノワ・バレエ・アカデミー」に留学している。サンクトペテルブルクにある寮で生活し、バレリーナになるための全てを学んでいる。現在は、休学していた高校を卒業するため、一時帰国中だ。
長い手足に小さな顔、170cmの長身と、恵まれた体型だ。「バレエは言葉を発せずに、身体で表現するもの。ストーリーを理解するために本を読み込み、どうやって表現するか考えるのが楽しい」と目を輝かせながらバレエの魅力を話す。
6歳のとき、友人に誘われクラシックバレエを始める。最初は軽い気持ちで始めたバレエだったが、すぐにのめり込み、8歳で将来の夢を「バレリーナ」に決めた。12歳で、エデュケーショナル・コンペティションIDS1年間スカラシップ賞を受賞。このコンクールでワガノワ・バレエ・アカデミーの講師と知り合い、「バレリーナになるためにはロシア留学が必要」と確信し、目標にしてきた。
昨年7月、ワガノワ・バレエ・アカデミーの留学オーディションを受験。25人中、合格者は6人。その中に選ばれ、昨年9月、同アカデミー最高学年の9年生に編入した。9年生の平均年齢は20歳で、廣田さんはクラスで最年少だという。
ロシアでの留学生活はレッスン漬けの日々で、午前8時に起床し、午後8時までレッスンすることもしばしば。クラシックバレエ以外にも、ロシア語や宮廷舞踊、モダンバレエなどの授業もあるという。レッスンは全てロシア語で行われるため、慣れない言葉に悪戦苦闘しているが、「クラスメイトが話しかけてくれるので、コミュニケーションをとりながら勉強できる」と前向きだ。日本に比べてロシアはバレエが盛んなため、「レベルが高いからついていくのが大変だけど、刺激をいっぱいもらっている。留学して本当に良かった」と笑顔で話す。
将来の夢はロシアのバレエ団に入団し、バレリーナになること。「大好きな『眠れる森の美女』でプリンシパル(主役)をやりたい」と力強く語った。
ワガノワ・バレエ・アカデミーは、プロのバレエ・ダンサーを養成するロシアで初めての教育機関として、1738年に設立。5月には275周年を迎える。
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