藤沢市は特に優れた技能・技術を持つ市内最高峰の匠と位置付ける「藤沢マイスター」に今年度、美容師の川部智文さん(43)、建築大工の小嶋勇さん(73)、和菓子職人の宮崎昇さん(67)の3人を認定した。今後、腕前の披露や体験教室、講演などを通じて市民に技能を伝えていく。
「藤沢マイスター」認定制度は、ものづくりに対する理解を深め、技能・技術を次世代に継承することを目的として昨年度に創設、3人が認定された。今年度は自薦・他薦で10人の応募があり、専門機関の調査員や、学識経験者等で構成する選考委員会が訪問調査や審査を行って認定した。
10月20日に市内で行われた認定式では、鈴木恒夫市長から3人に認定証や活動奨励金などが贈られた。
思い胸に貫いた道
川部さんは中学卒業後、今は亡き父と同じ美容師の道を歩み現在、亀井野で美容室「SKY FLOWER」を営んでいる。これまでに数々のヘアコンテストで入賞。「藤沢から1人でも多くの人をきれいにできるようまい進したい」と話す。
大鋸にある「小嶋工務店」の小嶋さんは大工として58年。電動工具が普及してからも手作業にこだわり技を磨いた。古民家や蔵の再生などの技術が評価され、昨年、「神奈川の名工」にも選ばれている。「文化的な建築物を後世に伝えたい」。
宮崎さんは遊行通りで「御菓子司松月」を営む。18歳で和菓子職人となり、四季を感じさせる工芸菓子は全国規模のコンテストでも高く評価される。「今の若い人は仕事を疎抜(おろぬ)くが、一つ一つやれば難しいことではない。しっかり教えたい」と後継も育成している。
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