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藤沢版 公開:2016年2月26日 エリアトップへ

万人に伝わる『落窪物語』を 片瀬山の三潴さんが出版

文化

公開:2016年2月26日

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原書(左)と出版した『落窪物語』を手に笑顔の三潴さん
原書(左)と出版した『落窪物語』を手に笑顔の三潴さん

 片瀬山在住の三潴(みつま)信道さん(72)が、このほど単行本『小説 私編落窪物語』を出版した。四六版441ページで1800円(税別)。出版社は東京図書出版。

 少年時代、国語学者を夢見ていたという三潴さん。長年勤めた銀行を定年退職した後、祖父と父から譲り受けた『新釈日本文学叢書』を読み進めるうちに、平安文学で作者未詳の『落窪物語』に夢中になった。

日本版シンデレラ

 同作品は『源氏物語』よりも先立ち、「日本版シンデレラ」と称される継子物語。美しく心優しい娘が、継母やその娘にいじめられるものの、やがて貴公子に見初められて幸せになる展開は、西欧版と同様だが、『落窪』の方が800年も古く誕生している。

 「よくまとまっていて面白いのに、あまり知られていないのはもったいない。もっと読みやすくして世の中に知らしめたい」。三潴さんは2014年11月ごろから、古語辞書や『新潮日本古典集成』を片手に、現代文へ変換。原文と脚注とを見比べる手間を省いてスムーズに読めるよう、筋は変えずに脚注を本文に盛り込んだ。そのほか、展開にメリハリをつけるために全4巻を3巻に変更し、原文にはない各巻の名を付けた。

 また、物語後半の欠落している和歌の上の句や、古事記の「岩戸開き」になぞらえた会話などは、自分なりに解釈して創作。「枕詞や掛詞を踏まえて作った和歌や、古事記に伏線を持たせたシーンなどは、自分なりによくできたのではないかと思う」と微笑む。

 同書は、市内の有隣堂のほか、ネット書店で購入可。

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