表現の舞台となるのは、鳥がさえずり、虫が飛び、美しい草花や豊かな樹木に包まれた庭園――。
食や音楽、踊り、写真、造景、空間演出など、さまざまなアーティストが集うイベント「環」が10月23日、湘南ライフタウンにある「Art Base Garden OBAEN─ 大庭園」で開催された。同園の造景家・川口豊さん、内藤香織さんによる新たな試みで、来春の本格始動に向けて実験的に実施された。
澄み渡った秋空の下、イベントは正午からゆるやかにスタート。訪れた親子連れや近隣住民は、思い思いに庭園を散策しながら、所々に配された食のギャラリーで川口さんお手製の焼き釜によるピザや、ジャム、焼き菓子、挽きたてコーヒーなどを味わっていた。
「庭園全体がアート」という今回のイベント。植物の生命力がなすがままと思いきや、赤、黄に色づき始めた落葉や木の実をモチーフとしたオブジェをはじめ、石による造景、古木や鉄製品の配し方、蜘蛛の巣、土や蔦に至るまで趣向が凝らされ、来場者は「なんて素敵な空間」「癒される」と感嘆し、息をついていた。その後、楽器の共演、紙のオブジェなど、自然と融合させたアートを展開。生演奏に合わせた即興の踊りでは、落ち葉を踏みしめる音、犬の鳴き声までも芸術に昇華していた。逗子から訪れた夫婦は「生きることってこんなに自由で良いんだと感じさせる空間と時間だった」と話していた。
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