地元ラーメン店を紹介するカレンダーを企画した 和田 幸之(ともゆき)さん 本町在住 35歳
丼1杯の世界に魅せられ
○…年間でおよそ280杯を食べ歩く、通称「ラーメンの人」。「ラーメンファンと店の懸け橋になる面白いこと」として思い立った「和田'sラーメンカレンダー2017」は全国のラーメン店紹介雑誌と異なり、地元店のみをピックアップし、クーポン付きで見た人の実際の来店に結びつきやすいところがミソだ。「『他にも欲しいという知り合いが出てきた』と口込で広がり、買ってくださる方もいて手応えを感じる。掲載店から『カレンダーを見てお客さんが来たよ』という声が聞けるかもと思うと、新年が待ち遠しい」と笑う。
○…わかふじ幼稚園、本町小、一中出身と生粋の藤沢っ子。サッカー少年で小学5年生のときに「ミスター・レッズ」こと福田正博選手のプレーを見て大ファンになり、サッカーへ深くのめり込む。サッカーから離れてしまった高校時代、当時は珍しい家系ラーメン店が市内にオープンし、初めて家系の味を体験。「醤油でも豚骨でもない、全く初めての味。麺の硬さやスープの濃さを客の好みに合わせて出すシステムはとても新鮮だった」と当時の衝撃を振り返る。以来ラーメンの虜となった。「食べ進めていくうちに変化するスープの濃さや麺の硬さも計算された1杯は、店主の血と汗と涙の塊」と、その愛情は人一倍だ。
○…市販のインスタント麺が急速に進化を遂げる中、「麺を茹でる熱気に乗って漂う香りや丼を待ちわびる高揚感は店頭だけの特典」と断言する。今では店主と仲良くなり、「和田スペシャル」というメニューを出す店が現れるなど、愛される人柄がうかがえる。そのキャラクターを武器に、営業マンとして藤沢の街で日々汗を流す傍ら、新たに「チャーハンマップ」を手掛け、次なる野望を企む。「ラーメンは一種の体調バロメーター。美味しく食べられれば元気な証拠」。脱炭水化物が叫ばれる現代で、我が道を突き進み、食べる幸せを求め続ける。