全国高校サッカー選手権に出場する桐光学園の10番を背負う 鳥海(とりかい) 芳樹さん 村岡地区在住 18歳
10番の伝統を継承
○…12月30日に開幕する全国高校サッカー選手権大会に神奈川県代表として出場する。前回大会では、かつて中村俊輔選手が背負った10番を2年生ながら継承。3回戦敗退という結果だったが、切れ味鋭いドリブルで大活躍し大会優秀選手、日本高校選抜にも選ばれた。「まだ神奈川県代表が選手権で優勝したことがない。自分たちで初の快挙を成し遂げたい」。今大会に賭ける思いは強い。
○…身長164cmと小柄ながら、低重心でスピードのあるドリブルやトラップ、ターンを武器に、勝負を決める決定的な仕事をやってのける選手だ。村岡地区で生まれ育ち、小学2年のとき友達に誘われ地元のクラブ「村岡キッカーズ」に入団。明るく元気のあるチームで、サッカーをするのが楽しくてしょうがなかったという。「最初にあのチームでサッカーができたから、中学高校とずっと続けようと思えた」と振り返る。3人兄弟の末っ子で性格は負けず嫌い。背番号についても「プレッシャーや責任はいつも感じている。その重圧に打ち勝って、乗り越えられたら、自分の成長に繫がっていく」と前向きだ。
○…前回大会では、強豪青森山田に2対0とリードしながら、後半ロスタイムで2失点。PK戦で敗れた。「今シーズンは、ロスタイムで気を抜かないよう共通意識を持ってきた」。夏には自身が「サッカー人生で一番辛かった」という10日間の合宿も行い、選手権へ向け個人もチームもレベルアップしている。「個性派揃いで、逆境でも明るく前向きに立ち向かえるチーム。一戦必勝で臨みたい」と意気込みを語る。
○…今年はチームメイトのSBタビナス・ジェファーソン選手やGK茂木秀選手がプロ入りを決める一方、自身は夢を叶えることが出来なかった。「すごく悔しい。チームメイトもライバルのひとり。将来プロになって戦いたい」。まずは選手権でチームメイトを初の日本一へ導く。